旅行先でも仕事が頭から離れない人たち
旅行の醍醐味は、日常から離れて心と身体をリフレッシュすること。しかし、実際には旅行中も仕事のことが気になってしまう人が多いのが現実です。株式会社エミリスによる「旅行中に仕事を気にする理由」に関するアンケート調査では、約84.2%の人が旅行先で仕事を考えてしまうと回答しました。この面白いが興味深い調査結果をもとに、旅行先でも仕事が頭から離れない理由や対策について掘り下げていきます。
調査の背景と概要
株式会社エミリスが実施したこの調査は、特にビジネスパーソンの旅行におけるメンタルヘルスの重要性を認識してもらうことを目的としています。2024年の調査期間は10月31日から11月4日まで、500名の就労者を対象にインターネットでの任意回答形式で行われました。回答者の年齢層は、20代から50代以上まで幅広く、男女比は女性315人、男性185人となっています。
旅行先で仕事が気になる理由トップランキング
1.
仕事の連絡が入りそう (31.8%)
この結果では、「旅行中に仕事の連絡が来るかもしれない」という不安が非常に強いことが示されています。現代のビジネスシーンでは、スマホが普及し、仕事の連絡が常に取れるため、旅行先でもその可能性を考える人が多くなっているようです。
2.
未処理の仕事がある (13.6%)
旅行に出る前に処理しきれなかった仕事がある場合、そのことが気になってしまう方が多数。特に納期が迫っている業務が重なると、旅行中も「仕事が終わっていない」という意識が消えないのです。
3.
ミスしていないか不安 (9.2%)
心配性の人が特に悩むのがこれ。重要な業務を担当していると、実際に出かけている最中にミスが見つかってしまったらどうしよう、という強い不安が生まれます。そしてそれは、リフレッシュしたい気持ちを台無しにしてしまうのです。
4.
休み明けの仕事が不安 (8.6%)
旅行から戻った後に待ち受ける業務の山を見ると、恐怖を感じる人もいるでしょう。特に苦手な仕事が待っている場合には、心配で旅行を満喫できないことも。
5.
トラブル発生が心配 (8.0%)
特に管理職として任されている業務があると、自分が不在の時間にトラブルが生じたときには、自分だけが解決できないのではないかと思い心配になってしまうものです。
仕事を忘れるために実践する解決策
調査に参加した人たちは、旅行中に仕事のことを忘れたい一心で、いくつかの工夫を行っています。
1.
仕事を完了させる (27.2%)
旅行前に急ぎの仕事を片付けておくことで、気持ちを楽にし、旅を満喫しやすくなります。
2.
周囲に引き継ぐ (22.0%)
旅行前に同僚に仕事を任せ、十分に引き継ぎを行うことで安心できる環境を整える人も多いようです。
3.
旅行を楽しむ (16.8%)
旅行先のアクティビティや観光に集中することで、少しでも仕事のことを忘れようと努力する人がいます。
4.
スマホを見ない (14.0%)
通知をオフにしたり、電源を切ったりすることで、意識的に仕事の連絡を遮断する試みです。
5.
連絡が取れない旨を伝える (11.5%)
あらかじめ休暇中の連絡が取れないことを告知することで、不安を軽減しようとする事前の対策です。
結論
多くのビジネスパーソンが旅行中も仕事について悩んでいることは、特に現代社会における働き方の影響が大きいと考えられます。出かける前にしっかりと仕事を終わらせたり、職場に連絡を取らないよう努めたりすることで、より良いリフレッシュ時間を持ちながら日常に戻ることが可能です。心の切り替えを意識し、旅行の時間を大切にすることが、より良い仕事の成果にも繋がるかもしれません。
人見ルミ氏の考察
旅行の目的は、非日常を体験すること。しかし、スマホを手放せないのが現代人の悩みの種です。旅行中に仕事を気にする人々の思考は、脳を疲れさせてしまう原因の一つです。仕組みの違う国々、例えばドイツの最先端事例を参考に、私たちも「心と身体の健康」を意識してサステナブルな働き方を追求する必要があります。
心を休めるためにも、休暇中は徹底的に仕事と切り離す意識を持つことが、重要だと考えます。