次世代難燃剤「KISUMA™ X」の登場
セトラスホールディングス株式会社が新たに開発した次世代難燃剤「KISUMA™ X」が、ドイツ・デュッセルドルフで開催されている「K 2025 - 国際プラスチック・ゴム産業展」において世界初公開されました。この製品は、ハロゲンフリーのポリマー向けに設計されており、特にポリオレフィン、EVA、ナイロン(PA)コンパウンドでの使用に最適です。
「KISUMA™ X」は、合成水酸化マグネシウムを基にしたもので、低い添加量で高い難燃性能を発揮します。これは、独自の高アスペクト比粒子形状によって実現されており、優れた加工性と自由度を提供します。
燃えにくさを向上!
難燃性は、特にデータセンターや自動車の電動化、公共インフラなど、火災安全規制が厳しい分野での重要な要素です。これらの分野での需要が高まる中、「KISUMA™ X」は経済性、安全性、供給チェーンの安定性を兼ね備えたソリューションとして強力に指名されています。
近年の市場では、ハロゲン系難燃剤からHFFR(ハロゲンフリー難燃)システムへのシフトが進行中ですが、KISUMA™ Xはその変化に対する的確な回答となります。
環境への配慮は不可欠
また、EUのREACH規則やRoHS規則により、ハロゲン系難燃剤の使用が厳しく制限されています。これにより、毒性や環境負荷に対する懸念が一層高まっています。KISUMA™ Xはこうした懸念を払拭しつつ、卓越した難燃性と発煙抑制性能を両立させています。これは、家電製品や電線、ケーブルなど、幅広い用途における有用性を意味します。
この製品は、セトラスグループの協和化学工業が製造・販売を担当しており、現在は市場投入に向けた準備を進めています。利用可能なタイミングを待つ利用者に向けて、期待が高まっています。
未来への取り組み
セトラスは、環境に配慮した製品の開発を通じて、持続可能な未来の実現に貢献することを目指しています。「KISUMA™ X」は、その一環として期待される製品です。
次世代の難燃剤としての役割を果たすだけでなく、環境問題への取り組み、社会課題の解決にも寄与する重要な存在として位置付けられています。
今後の展開に目が離せません。