第3回「アンガーマネジメント経営賞」の表彰式
2025年6月6日、東京都港区に位置する一般社団法人日本アンガーマネジメント協会は、ハラスメントや差別のない職場環境を実現すべく取り組む企業を称える「アンガーマネジメント経営賞」を発表しました。この賞は、全従業員が多様性を受け入れ、お互いの人権を尊重する環境の重要性を認識し、企業の発展を促すことを目的としています。
この表彰式では、具体的な実績をもとに選ばれた3社がその努力を称えられました。受賞企業は以下の通りです。
受賞企業一覧
【アンガーマネジメント経営賞 大賞】
諏訪赤十字病院
この病院は「職員が支え合い、明るく働きがいのある病院を創ります」という方針を掲げ、ハラスメントへの対応に積極的に取り組んできました。院長による「ハラスメントゼロ宣言」とともに研修や相談窓口の設置など、多面的にハラスメント対策を実施。特に、アンガーマネジメント研修を2016年から9年間続けており、全職員を対象に意識改革を進めています。
受賞のコメントとして、院長の久島氏は「心理的安全性を確保できている職場であり続けるために、今後も取り組みを強化していきます」と述べました。
【アンガーマネジメント経営賞】
株式会社コロプラ
モバイルゲーム業界のパイオニアとして知られる同社は、安心して働ける環境を求め、多様性のある職場づくりに注力しています。eラーニングによるあらゆる分野の知識向上を図り、育児休業取得率は72%と、社内の心理的安全性の向上を実現しています。経営企画本部の北村氏は、「社内のコミュニケーションを強化し、さらなる企業価値の向上を目指します」と意気込みを語りました。
日鉄物産株式会社
同社は「互いの多様性を尊重し、成長を支え合う」職場を実現するため、ハラスメント防止を含む様々な取り組みを推進。特に中村社長の「ハラスメント撲滅宣言」に基づき、人材研修を強化しています。常務執行役員の岩田氏は「この受賞を新たなスタートとし、全社員が安心して働ける環境づくりに努めます」と述べています。
アンガーマネジメント経営賞とは
日本アンガーマネジメント協会は、「アンガーマネジメント」を共通の言語として使用し、ハラスメントや差別のない職場を構築することを目指しています。この賞の創設は2023年ですが、毎年6月6日は「アンガーマネジメントの日」として定められ、意義深いイベントとして企業間での競争を促しています。
受賞企業の選定は、ビジョン・方針、人権尊重、組織風土、教育、制度の5つの観点から行われ、それぞれが具体的な施策を通じて高い評価を受けています。
まとめ
「アンガーマネジメント経営賞」は、ただの表彰を超え、企業文化の改善や職場環境の向上に寄与するものです。受賞企業の活動は、他の企業に対しても良いモデルとなり、さらなる取り組みが期待されます。企業がハラスメントや差別を撲滅するため、一歩一歩の進化が重要です。今後もこの流れが広がることを願っています。