音声作業支援の新しい風「LYDIA Voice」
2025年9月、音声作業支援の新たな時代を迎える「LYDIA Voice」が、日本の物流業界に本格的に導入されることが発表されました。このソリューションは、ドイツの物流IT企業EPG(Ehrhardt Partner Group)が開発し、EPS(イーピーエス)を通じて日本市場に展開されます。今後3年間で1,000ライセンスの出荷を見込んでおり、その注目度は非常に高まっています。
「LYDIA Voice」の特長と利点
「LYDIA Voice」は、作業者が音声で指示を受け、応答することで、手や目を使わずに作業ができる「ハンズフリー・アイズフリー」のピックバイボイスソリューションです。このシステムは、物流だけでなく、製造や点検、流通業務など、多岐にわたる業界で活用が期待されています。特にアパレル業界では、色やサイズの異なる大量のSKU(最小管理単位)の出荷管理が求められており、これまでは「読み上げ役」と「ピッキング作業者」の2人1組で作業することが一般的でした。しかし、「LYDIA Voice」を導入することで、音声による執拗な指示が可能になり、作業者は一人で高い効率で作業を進めることができるようになるのです。
導入によって得られるメリットは多岐にわたります。人手不足への対応、作業精度の向上、そして作業時間の短縮に貢献し、現場での生産性が大幅に向上します。また、特に注目すべきは、作業者ごとの個別登録が不要であり、簡単に導入できる点です。このため、短期的なスタッフや日替わりシフトの現場でも、ストレスなく使用することができます。
さらに、手元にある市販のAndroid端末を利用するため、特別な機器を購入する必要がありません。初期投資を抑えたスムーズな導入も可能で、倉庫管理システム(WMS)や販売管理システムとの連携も非常に柔軟に対応しています。
専用ウェアラブル機器「VoiceWear Air」の導入
「LYDIA Voice」は、専用のウェアラブル機器「VoiceWear Air」を用いることで、より高精度な音声認識を実現しています。6つのマイクによる音声検出、Bluetooth接続のワイヤレス化、NFCによる簡単なペアリング機能、さらに軽量設計は、現場の作業者にとって非常に快適な操作性を提供します。この機器は、冷凍倉庫やフォークリフト運転、各種検査工程など、様々な作業環境に対応できる柔軟性を持っています。
日本市場における販売とサポート体制
「LYDIA Voice」の日本国内での販売とサポートは、アイニックス株式会社(東京・港区)が担当しています。彼らは現場導入のコンサルティング、システム構築、アフターサポートをワンストップで提供しており、ユーザーが安心してシステムを導入できるようサポートしています。現在、世界の350社以上が「LYDIA Voice」を導入しており、今後も日本市場への展開をさらに強化していく予定です。
国際物流展2025でのデモ展示
また、2025年9月10日から12日まで、東京ビッグサイトで開催される「国際物流展2025」では、EPGが出展する予定です。富士通株式会社やアイニックス、ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパンなどと協力し、最新の物流ソリューションを紹介します。特に、ブース「東7ホール7-107」では「LYDIA Voice」や関連するシステムについてのデモンストレーションが行われるので、ぜひ足を運んでください。
結論
「LYDIA Voice」は、音声作業支援によって現場の作業効率と精度を向上させる革新的なソリューションです。その導入が進むことで、様々な業界の生産性向上が期待されており、今後の動向から目が離せません。物流業界の未来を体感するために、国際物流展で実際のデモを体験してみてはいかがでしょうか。