2025年2月度アルバイト・パート平均時給レポート
株式会社マイナビが発表した「2025年2月度アルバイト・パート平均時給レポート」によると、全国の平均時給は1,266円となり、3カ月連続の減少を記録しました。平均時給は前年同月と比較すると33円の上昇を示しており、アルバイトやパートの労働市場においては依然として良好な状況が続いています。
全国平均時給と業種別動向
2025年2月の全国平均時給は1,266円です。これは前月から4円の減少を示していますが、前年同月比では30カ月連続しての増加を維持しています。特に注目すべきは、飲食業やフード関連の時給が過去最高の1,158円を記録した点です。これは前月比で3円の増加で、前年同月比で見ると48円の上昇となっています。
また、警備・清掃・ビル管理の分野でも平均時給が1,157円に達し、こちらも過去最高に達しました。このように、主要業種での賃金上昇が見られる一方、全体としては時給上昇のペースが緩やかであることが印象的です。
エリア別平均時給の変動
エリア別に見ると、全7エリア中5つの地域で前月比の減少が見られました。特に、関東や関西、北海道・東北、甲信越・北陸、九州・沖縄の5エリアが減少傾向にあり、全体的な時給のバランスにも影響を与えています。唯一、中国・四国地方は前月比で増加し、過去最高の1,132円に達しました。これは、前年同月比で69円の増加を示し、地域の特徴が反映された結果と言えるでしょう。
三大都市圏の影響
三大都市圏、すなわち東京・名古屋・大阪を含むエリアでは、平均時給が1,310円に達しました。こちらは前月比で3円の減少ですが、前年同月比では31円の増加です。飲食業では1,195円と過去最高を記録しています。また、警備・清掃職も初めて1,200円を超えたことが特筆されています。
大阪府の特別な位置付け
4月に開催される国際的な博覧会が近づきつつある大阪府では、時給が1,284円と前月比は減少したものの、前年同月比では24円の増加を示しています。また、近隣の滋賀県と奈良県もそれぞれ大きな前年同月比の増加を示しており、特に和歌山県は前年同月比で132円もの増額を達成しています。これにより、関西エリア全体での採用活動が活発化していることが予想されます。
調査担当者のコメント
調査を担当した元山春香さんは、今後の採用市場においてアルバイトやパートの時給は安心して上昇が続くと見込んでいます。冬季における時給変動は落ち着いた傾向が見られますが、それでも前年同月比では高い水準に位置しています。また、飲食業では人手を確保するために賃上げの動きが続く見込みがあるとのことです。4月に向けて、大学生や主婦層の応募が増加することが期待されており、さらなる市場活性化が見込まれます。
総まとめ
全体として、2025年2月のアルバイト・パート市場は依然として活況を呈しており、時給の上昇や求人件数の増加が観察される中で、地域による差が顕在化していることが浮き彫りになりました。この傾向が今後の労働市場にどのような影響をもたらすのか、引き続き注目が必要です。