全国初の医療健康連携モデルが本格始動
健康寿命の延伸と予防未病の推進に向け、予防未病健康医師協会(所在地:兵庫県西宮市)は、2025年3月から一般社団法人 予防医科学推進協会との地域連携をスタートしました。この取り組みでは、医科・歯科・セラピストの三者が協力し、「トライアングル連携」を進めています。
トライアングル連携の概要
「トライアングル連携」とは、医師による病気の診断や治療、歯科医師による口腔ケア、そしてセラピストによる身体機能のサポートが一体となり、患者の疾病予防や痛みの軽減を目指す新しい医療システムです。このモデルは、地域の患者さんたちが抱える慢性的な疾患リスクの低減と健康寿命の延長を目指しています。
連携に至った背景
昨今、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者の52%が歯周病菌を保有していることが明らかになり、全身の健康と口腔ケアがいかに関連しているかが示されています。また、生活習慣病や運動器疾患の予防には、早期の身体介入が重要とされており、このような背景から医科・歯科・セラピストの連携が強化されることとなりました。
活動実績と成果
多職種連携の進展
これまで協業の機会が少なかった医師、歯科医師、セラピストが共に症例検討を行い、具体的な成果を見せています。例えば、地域での勉強会を通じて、多くの知見が生まれています。
患者の行動変容
予防未病自己診断シートを導入したことにより、患者自身が生活習慣やリスクを自覚し、受診や口腔ケア、運動習慣の改善に対する意欲が向上しました。
地域での広がり
複数の市町村で連携拠点の設置が進み、住民健診と予防未病シートを組み合わせたモデル事業が始動しています。地域密着型の取り組みにより、住民の健康意識が高まっています。
健康教育の強化
全国予防未病セラピスト会では、慢性痛のリスクを科学的に評価し、患者と医療機関とで情報を共有しています。また、健康教育の機会を創出し、現状の健康リスクを把握することにも注力しています。
SNSでの情報発信
予防未病健康医師協会は、医師と患者のための健康情報を提供するYouTubeチャンネルを運営しています。また、著名なセラピストたちが予防ケアの重要性を情報発信しており、多くの視聴者に役立つ情報が届けられています。
今後の展望
今後の目標として、予防未病自己診断シートの全国規格化や電子化を進め、市町村が実施する健康増進事業との連携を強化していく方針です。また、厚生労働省のアワードへの応募を通して、予防未病分野への関心を高める活動も行う予定です。全体として、医療費や介護費を抑制し、国際展開を目指す「予防医科学メイドインジャパンモデル」としての発展を目指します。
このように、未来の健康寿命を支えるための連携が、日本中で進行中です。私たちは健康を保つための様々な手段を模索し続け、より健康的な地域社会の実現を目指します。