日立製作所、生成AI活用に向けたデータセンター事業強化を発表
株式会社日立製作所は、生成AIの普及に伴い急増するデータセンターの需要を捉え、全社を挙げてこの分野での成長を図ることを決定しました。具体的には、データセンター事業の強化を通じて、お客様のデジタル変革(DX)の加速とグリーントランスフォーメーション(GX)のニーズに応える体制を構築します。
事業体制の強化
日立は、そのデジタルシステム&サービスセクターに「データセンター事業統括本部」を設立し、全社横断的な事業戦略の策定を進めます。さらに、グローバルな協業パートナーとの連携を強化し、マーケットニーズに迅速に応える体制を築いていきます。これにより、データセンター運用のITサービスをワンストップで提供し、お客様のビジネスをサポートします。
2025年4月からは、日立、日立システムズ、日立インフォメーションエンジニアリングの3社がこれまで構築してきたデータセンターサービスの事業を統合し、日立システムズが新たな中核を担います。これにより、1,500名のデータセンター関連エンジニアが集まり、セキュアで信頼性の高いサービスを提供します。
グリーンデータセンターの推進
環境へ配慮したデータセンターの構築も重要な課題です。日立は、再生可能エネルギーの活用を核にした「グリーンデータセンター」の実現を目指しています。電力消費の急増に対応しつつ、データセンターの環境負荷低減を図るため、冷却方法の改善や最新のエネルギーマネジメント技術等を導入します。
日立グループはCO2排出を実質ゼロにすることを目指し、2027年度末までに全データセンターでのカーボンニュートラル達成を目指す方針です。この目標に向かって、ソーラーパネルの設置や液冷方式の導入などの取り組みを行い、効率的に熱を管理する技術を駆使します。
高度なデータセンターサービス
データセンターサービスには、ホスティング、バックアップ、災害復旧、IT運用に必要なさまざまな機能が含まれており、生成AIの拡大に伴い、そのサービス内容も多様化しています。日立は岡山と横浜のデータセンターにおいて、セキュアなデータマネジメントと運用を行っており、提供するサービスの品質を向上させるために、日立システムズとの統合は大きな一歩となります。
後に統合された日立システムズは、国内で運用管理されるすべてのデータセンターを統括し、セキュリティやネットワーク管理も含めたトータルなサービスを提供します。これにより、効率的で高信頼性のサービスを実現し、お客様が本業に専念できる環境を整えます。
日立製作所は今後も、社会と環境に配慮した事業活動を進め、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。DXへの取り組みを強化しながら、日立システムズとの連携でデータセンター事業のさらなる成長を遂げていくことでしょう。
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