Activaidの挑戦
2019-06-13 11:30:14
Activaidが描く新しい医療の未来と資金調達の意義とは
Activaidが描く新しい医療の未来とその役割
最近、医療分野では新たな変革が起きています。全ゲノム解析のコストが低下し、バイオインフォマティクスの進展が医療研究を支えています。しかし、医療の革新に必要なのは、最新技術だけではありません。質の高いデータとそれを提供する患者の参加が求められています。在宅医療や個別化医療の実現には、一般市民の積極的な関与が不可欠です。ここで登場するのが、Activaidのミッションです。「人々が医療の発展に参加できる未来を作る」という理念のもと、患者のニーズに応え、彼らと研究者をつなぐ信頼できるプラットフォームを築こうとしています。
患者が主役のソーシャルデータプラットフォーム
Activaidは、慢性疾患患者が互いに支え合い、病気の管理や新しい治療法の発見に寄与するためのソーシャルデータプラットフォームを展開しています。2019年2月には、潰瘍性大腸炎とクローン病の患者向けサービスをベータ版として公開し、5月末には有望な10,000件のデータが蓄積されました。このプラットフォームは、患者報告アウトカムを基にしており、自身の健康状態を他の患者と共有し、サポートし合うことができます。
Activaidの基本機能
1. 患者同士のつながり: 同じ病を持つ人々がコミュニティ内で情報交換や支援を行い、お互いを助け合います。
2. 病気の見える化: 医師が重視する診療ポイントに基づいた疾患管理が可能で、メンバー間で情報を参照できる環境が整っています。
3. 医療への参加: 患者は新薬の開発に必要な情報を提供したり、治験へのマッチングを通じて医療の進歩に直接参加することができます。
最近の資金調達と未来への展望
最近、Activaidはエンジェルラウンドで資金を調達しましたが、これが持つ意味は大きいです。この資金は、ソーシャルデータプラットフォームのさらなる向上を目指す開発費用に使われる予定です。現在は特定の疾患にフォーカスしてサービスを提供しているが、今後は疾患の幅を広げ、製薬企業や研究機関向けのサービスも展開していく計画です。最終的には、遺伝子データやOmicsデータを含む情報銀行の構築も視野に入れています。
有識者たちの支援
今回の資金調達には、さまざまな有名な支援者が名を連ねています。例えば、ソニーコンピュータサイエンス研究所の北野宏明社長は「デジタル時代の医療を体現している」と評価しています。また、TomyK Ltd.の代表である鎌田富久氏も、患者と医療の提供者がつながることで医療の革新が加速すると期待を寄せています。
創業者の夢と誓い
Activaidの創業者、長谷部靖明は名古屋大学医学部を卒業した後、製薬企業で経験を積み、2018年にActivaidを設立しました。「研究者や企業だけに医療の未来を任せるのではなく、一人一人の協力が必要」と語る彼の姿勢が、今後の医療界に新しい風を送っています。Activaidは、多くの患者や研究機関と手を組んで、よりオープンで患者中心の医療研究を進めていく所存です。
まとめ
Activaidが目指しているのは、ただのデジタルプラットフォームではなく、患者と医療界を結びつける新しい未来の医療システムです。彼らの取り組みが医療に与えるインパクトは計り知れず、今後の展開に大いに期待が寄せられています。このような企業が増えることで、医療の進化が進むとともに、患者自身がその一部になれる世界が広がることでしょう。
会社情報
- 会社名
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Activaid株式会社
- 住所
- 東京都千代田区大手町1-6-1Inspired Lab
- 電話番号
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