新電子ビーム装置
2025-02-20 14:48:26

アプライド マテリアルズ、半導体業界向け新電子ビーム装置を発表

アプライド マテリアルズが新たな電子ビーム装置を発表



アプライド マテリアルズ(Applied Materials, Inc.)は、2023年2月19日に新しい電子ビーム装置「SEMVision™ H20」を発表しました。この装置は、半導体チップのナノスケールの欠陥レビューを迅速かつ的確に行うための革新技術を搭載しています。最新の電子ビーム技術とAI画像認識によって、チップ製造における欠陥検出を劇的に効率化することが期待されています。

SEMVision™ H20の特徴



SEMVision™ H20は、第2世代「コールドフィールドエミッション(CFE)」技術をベースにしています。この技術はサブナノメートルの解像度を持ち、とても微細な埋没欠陥を識別する能力に優れています。さらに、CFE技術は室温で動作し、より狭いビームを使うことで、従来の技術に比べてナノスケール解像度が最大50%向上、イメージング速度も最大10倍の速さを実現しています。これにより、各ウェーハのカバレッジが広がり、必要なデータ収集にかかる時間が大幅に短縮されます。

ディープラーニングAIによる欠陥検出



さらに、SEMVision™ H20は独自のディープラーニングAI機能を搭載しています。このAIは、半導体メーカーのファブからのデータを学習し、欠陥を空隙、残渣、スクラッチ、パーティクルなどのタイプに分類して、より精度の高い欠陥特性評価を可能にします。この機能により、真の欠陥と擬似欠陥を自動的に区別し、効率的に処理できます。

ニーズの高まりと今後の展望



最近の半導体チップ技術の進化により、光学検査で生成される欠陥マップのデータが増大し、そのため電子ビームレビューにかける欠陥の数も100倍にまで増加しています。このような状況において、滑らかなデータ処理速度と高感度を兼ね備えた新しい欠陥レビュー装置への需要が高まっており、アプライド マテリアルズはこのニーズに応えるために新しいSEMVision H20を導入しています。

アプライド マテリアルズのイメージング&プロセスコントロール担当バイスプレジデントのKeith Wells氏は、新装置の導入により主要半導体メーカーはデータの信号とノイズをより効果的に区別できると述べています。この進化が、検査結果の速さと正確性向上につながり、製造プロセスのサイクルタイム及び歩留まりの改善をもたらすことでしょう。

まとめ



アプライド マテリアルズは、半導体業界における技術革新をけん引しており、SEMVision™ H20はその象徴的な製品です。2nmノード以降のロジックチップ製造、または高密度DRAMおよび3D NANDメモリの製造に必要な技術として、特に重要な役割を果たすことになるでしょう。これからの半導体メーカーにとって、SEMVision H20は欠陥分析の新たなスタンダードとなる可能性があります。詳しい情報はアプライド マテリアルズの公式ホームページで確認できます。



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会社情報

会社名
アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社
住所
東京都港区海岸3-20-20ヨコソーレインボータワー8階
電話番号
03-6812-6800

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