花王が最優秀賞を受賞
花王株式会社は、2023年12月8日から10日に開催された「第3回日本化粧品技術者会学術大会」において、最優秀口頭発表賞を獲得しました。これは、同大会での発表内容が特に優れていたために与えられる栄誉であり、花王の研究成果が高く評価された証と言えるでしょう。
受賞の背景と研究内容
受賞した研究のタイトルは、「皮脂RNAとクチコミを活用した化粧品選択システムの開発」です。消費者が化粧品を選ぶ際には、他人のクチコミを重視することがよくありますが、実際に高評価された商品が全ての人にとって合適であるとは限りません。この点に着目した花王は、クチコミ投稿者と閲覧者の肌特性が異なっている可能性があることに気付きました。
花王のこれまでの研究によると、皮脂に含まれるRNAの情報を元に、少なくとも2つの異なる肌タイプ(RNA肌タイプ)の分類が可能であることがわかっています。このRNA肌タイプを利用して、より個々の皮膚特性に応じた化粧品の選択を行う新たなシステムの開発が行われました。
共同研究の成果
今回の研究は、株式会社アイスタイルと連携して進められました。アイスタイルは、日本国内で最大の美容プラットフォーム「@cosme」を運営しており、4,000名以上の@cosmeユーザーから収集した皮脂RNAデータとクチコミ評価を照合しました。その結果、RNA肌タイプによってクチコミの評価が異なる化粧品が存在することが明らかになりました。
例えば、あるアイテムに関しては、RNA肌タイプ別に集計すると、一方のグループの平均評価が5.9点なのに対し、もう一方のグループは4.1点と、1.8点もの差が見られることが報告されています。これにより、消費者は自分に適した製品を、クチコミに基づくだけでなく、RNA肌タイプも考慮して選ぶことができる可能性が示されました。
今後の展望
この研究成果は、今後の化粧品選びにおける新たな指標として期待されています。生活者が自分の肌質に合った製品をより効率的に見つけるための手助けとなるでしょう。また、肌の状態を客観的に把握する新しい指標として、この研究がもたらす影響は計り知れません。
関連情報
この研究の背景には、花王が2019年に発表した皮脂中に人のRNAが存在することをはじめ、2024年に発表した遺伝子発現に基づく肌タイプ分類の研究成果もあります。このように、花王は常に革新的な技術を追求しており、今後の研究発展がますます楽しみです。