クレープ販売の新しい形:ロボットと障がい者の協働
沖縄県名護市を拠点に、株式会社しまねこでは、障がい者の就労支援を行っています。特に注目されているのが、クレープ店「しまねこクレープ」の運営です。このお店では、クレープロボット「Q」と障がい者が協力して作業を行い、新たなスタイルの店舗が実現しました。
クレープロボット「Q」との出会い
2022年5月にオープンした糸満店では、厨房用ロボットを製造するモリロボ社のクレープ焼きロボット「Q」が導入されました。「Q」は、生地を焼く作業を完全自動化し、作業者の負担を大幅に軽減しました。その結果、クレープの生産数は既存店の2倍に達しました。
このような取り組みは、単に売上の向上にとどまらず、障がい者がより快適に働ける環境を提供しています。オペレーションが改善され、作業者はトッピングや接客に専念できるようになりました。
取り組みの背景
株式会社しまねこは、以前から「しまねこカフェ」を運営していましたが、コロナ禍の影響により、店舗の運営が厳しくなりました。そのため、2021年5月にテイクアウト専門のクレープ店に切り替え、クレープ焼きの自動化を模索しました。しかし、業務用ロボットは高額で、導入を断念していました。
そこで出会ったのが、クレープロボット「Q」です。2022年4月末に新店舗へ2台を導入し、初日の販売数は850個に達するなど、成功を収めました。この成功を受けて、名護店にも「Q」を2台追加し、8月には2店舗合計で1,200個以上のクレープを売り上げる記録を達成しました。
売上増加と働き方の変化
「Q」の導入によって、生地焼きの負担が軽減され、作業者はトッピングや接客に意識を集中できるようになりました。これにより、オペレーションがスムーズになり、売上も前年比3倍にまで増加したのです。この売上増は、障がい者の工賃向上にもつながる可能性があり、将来の目標に向けた励みとなっています。
沖縄における経済的自立の実現
沖縄県の障がい者就労支援施設では、平均工賃が全国平均を下回っている現実があります。しかし、「Q」の導入により、店舗の運営に新たな可能性が生まれ、販売機会の拡大も見込まれます。この成果によって、利用者が経済的自立を実現できる夢が近づいてきたと感じています。
未来に向けたメッセージ
「しまねこクレープ」の取り組みは、障がい者が持つ能力を最大限に引き出すことを目指しています。ロボットという最新技術を活用することで、誰もが助け合いながら地域で生活できる社会への一歩を踏み出しているのです。これからも沖縄からこのメッセージを発信し続けていきたいと思います。
会社情報
株式会社しまねこ
- - 所在地: 沖縄県名護市大北5‐9‐17リバーパークマンション101
- - 事業内容: 就労継続支援(A・B型)事業/特定相談支援事業/放課後等デイサービスの運営
- - Webサイト: しまねこクレープ
- - Instagram: しまねこInstagram
しまねこクレープ 糸満店
- - 所在地: 〒901-0335 沖縄県糸満市米須314-1
- - 営業時間: 11:00〜17:00(売り切れ次第終了)
- - 定休日: 日・月曜日
- - TEL: 098-997-3705
- - 駐車場: あり