女性活躍推進の新たなステージでの挑戦
神奈川県茅ヶ崎市で、株式会社CAQNALの代表取締役・中島篤氏が2024年8月に「女性活躍推進アドバイザー」に就任しました。彼が手掛けるこのプロジェクトは、茅ヶ崎市役所における女性の活躍を促進し、組織の基盤を強化することを目的としています。1月にはオンラインでの成果報告会が開催され、茅ヶ崎市役所の現状分析とともに、女性がより活躍できる職場環境を実現するための具体的な提案がされました。
プロジェクトの背景
茅ヶ崎市では2001年に「ちがさき男女平等参画プラン」を策定し、男女共同参画を進めてきました。しかし、2024年4月の時点で、管理職に占める女性の割合は26.1%にとどまっています。この数値は、目標の30%にはまだ未達成であり、キャリア支援研修などの施策が実施されているものの、対象となる女性職員のリーダー職希望は40%に達していません。
加えて、20代、30代の女性職員で管理職を目指す割合は20%未満という厳しい現状です。出産や育児に関する制度も整備されていますが、その利用状況に課題があり、全職員が仕事と家庭を両立するための意識改革が求められています。また、現行の制度を効果的に運用するためには、職員の意向調査や各種データを明確に可視化することが重要とされています。
実施された施策
成果報告会では、いくつかの具体的な施策が提案されました。
1. エンゲージメントの可視化
職員の働きがいや組織への愛着を測るため、定期的に職員エンゲージメントを可視化する提案がされました。これにより、組織の現状を客観的に把握し、女性職員がいきいきと活躍するための環境を維持するための成長を促します。
2. 制度の利用促進
出産・育児に関する登録制度の充実を目指し、職員向けに制度説明研修や、庁内広報誌を利用したロールモデルの紹介と制度活用方法の周知を提案しました。現行制度を充分に活用することができれば、より多くの職員にとって働きやすい環境が整うと期待されています。
3. アンケート設計の改善
職員の昇進に関する意欲を把握するために、アンケートにおける設問を改善する必要が指摘されました。表面的な回答にとどまらないよう、自由記述欄を設け、昇進にあたっての懸念や期待を深掘りすることが重要とされています。
中島篤氏のコメント
中島氏は、「今回のプロジェクトを通じて、職員の意見を通じて得られたインサイトは非常に貴重なものです。特に、エンゲージメントを可視化し、職員がいきいきと働ける環境を整備することが、その先にある組織の発展に直結します。この提案が、茅ヶ崎市におけるさらなる女性の活躍に繋がることを期待しています」と語りました。
まとめ
茅ヶ崎市の取り組みは、女性が持つ多様な能力を最大限に引き出すための基盤を強化する重要なステップです。中島氏の提案に基づく施策には、組織の活性化はもちろん、男女ともに働きやすい環境の整備に向けた期待が寄せられています。今後の実施に向けて、全ての職員が心地よく働き続けられるための環境が整うことを願っています。