中高生向け「痴漢ハンドブック」の無料配布開始
NPO法人SISTERSが制作した痴漢に関するハンドブック「なんでもないふりしなくていいよ」が、全国の中学校・高等学校・専門学校などの教育機関に向けて無料配布されることが発表されました。このプロジェクトは、300人以上の賛同を得たクラウドファンディングを通じて実現しました。これにより、性暴力の問題に対する理解を深めるとともに、被害者を守るための具体的な情報が学生たちに届くことを目指しています。
プロジェクトの背景と目的
痴漢行為は「仕方ないこと」や「大したことではない」という誤解が根強く残っています。しかし、実際には女性の約5人に1人、男性の約12人に1人が生涯のうちに痴漢被害を経験しています。特に、通学時間帯における被害は電車などの公共交通機関で発生することが多く、その70%が通学時の朝夕に集中しているというデータも存在します。中でも、高校生の被害率が最も高く、特に「16〜19歳」の年代に集中しています。
このような状況の中、過去の経験を持つ大人たちが「今の世代には同じ思いをさせたくない」という強い意志からこのハンドブックが制作されました。クラウドファンディングでの支援者たちからは、自分や友人が学生時代に痴漢被害に遭った体験が多く語られ、悲痛な思いが寄せられています。
ハンドブックの概要
「なんでもないふりしなくていいよ」は、性暴力支援の専門家である臨床心理士の監修のもとに制作されました。このハンドブックは、痴漢の定義や法的位置づけ、被害の実態、相談先情報などが盛り込まれており、学生たちにとっての「お守り」となることを目的としています。以下の内容が含まれています:
- - 第1章:痴漢はどうしていけないのか、定義や被害実態データ、体の権利について
- - 第2章:周りの人にできること、誤った認識の解消
- - 第3章:[Q&A]被害時の対応や警察の支援について
また、巻末には相談先の一覧が掲載されています。これにより、学生たちが安心して相談できる環境づくりを促進します。
配布方法と申込みについて
ハンドブックの配布は、各学校の状況に応じて柔軟に対応されます。冊子を現物で配布する形式や、デジタルPDFでの配信が選べます。学校側が必要な部数を指定し、保健室や図書室などに設置することや、生徒の端末にQRコードを通じて配信することも可能です。
【申込みの流れ】
1. 申請フォームから必要事項を入力
2. 配布部数を確定し、NPO法人SISTERSから連絡
3. 2026年6月末以降に順次発送(またはデジタルデータを送付)
配布は無料で行われ、大量配布を希望する学校への配送料のご協力もお願いしています。先着順での配布になりますので、早めの申し込みが推奨されます。
制作チームとNPO法人SISTERSについて
このプロジェクトは、NPO法人SISTERSが中心となって進めています。代表の鈴木彩衣音をはじめとする専門のスタッフが、痴漢問題の教育普及を目的として日々の活動を行っています。性被害や性教育の予防活動を全国の教育機関に広めるため、継続的な取り組みを行っています。
この機会に、ぜひ教育機関の皆様にお申し込みいただき、未来を担う世代のために共有可能な情報を広めていきましょう!