内部犯行の脅威に関するVormetric社の最新レポートを分析
内部犯行の脅威に関するVormetric社の最新レポートを分析
近年、企業が抱えるデータのセキュリティリスクは大きく変化しています。Vormetric社が発表した「2015 Insider Threat Report」によると、従来のエンドポイントやネットワークセキュリティだけでは機密データを守るのは難しくなっており、内部からの脅威にもしっかり対策を講じる必要があります。特に、アクセス権限を持つ内部者は、意図せずとも企業のデータに危険を及ぼす可能性があります。
インサイダー脅威の実態
同レポートでは、さまざまな統計データが示されています。アメリカの調査対象者の93%が、インサイダー脅威に対して無防備であると感じていると回答しています。この中で59%は特権を持つ社内のユーザーを最も危険な存在と認識しています。これは、データ漏洩を防ぐためにどの企業も十分に注意を払うべきであることを示唆しています。
また、46%の回答者はクラウド環境が特に危険であると感じており、47%は機密データの大半がデータベースに保管されていると報告しています。このデータは、企業がデジタル化を進める中で、データ管理の方法を再考する必要があることを示しています。
企業のセキュリティ投資の重要性
レポートによると、54%の企業がIT投資を優先度の高い課題と位置づけており、その中でも特にデータ漏洩回避が重要視されています。企業はデータの暗号化やアクセス制御の導入、社内のアクセス権限の見直しを行うことで、リスクを大幅に軽減できるとされています。Vormetric社のCEO、アラン・ケスラー氏は、企業がセキュリティ強化のために「92%が今年もセキュリティに投資するか、投資を増やす」と述べています。
データ保護のための具体的な対策
効果的な対策としては、暗号化、アクセス制御、そしてデータアクセスの監視が重要です。これにより、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを早期に発見することが可能になります。特に、特権ユーザーの管理は非常に重要であり、彼らの行動を監視することでリスクを軽減できます。また、従業員への教育も不可欠です。内部からの脅威は必ずしも悪意のある行動から発生するわけではありませんが、無知から生じるリスクも無視できません。
今後の展望
Vormetric社は、データセキュリティソリューションのリーダーとして、従来から企業のデータを守るためのサービスを提供しています。今回のレポートは、企業が自社の脆弱性を認識し、セキュリティ投資を進めるための強力な情報源となるでしょう。アズム社の岡田修門CEOは、本レポートが企業にとってデータを守るための道しるべとなることを期待しています。
デジタルデータが増加する現代において、内部犯行に対する注意は急務です。企業は自衛策を講じつつ、コンプライアンスにも配慮し、安心してデータを扱える環境を整える必要があるでしょう。
このレポートは、Vormetric社がHarris Poll社に依頼し、様々な業界のIT専門家を対象に実施された調査結果を基にしています。調査はアメリカ、日本、英国、ドイツ、さらにはASEAN諸国にまで及び、多岐にわたるデータセキュリティの実態を浮き彫りにしています。これにより、各国の企業が直面している共通の課題が明らかになりました。
おわりに
企業にとって、内部犯行のリスクは不可避かつ深刻な問題です。安全な情報管理のためには、組織全体で協力し、適切な対策と教育を施し続けることが求められます。Vormetric社のレポートは、その方針を確立するうえでの貴重な指針となるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社アズム
- 住所
- 東京都港区南青山2-2-15ウィン青山10F
- 電話番号
-
03-5413-5411