自立支援プログラム「ドリームナビゲーター」の新たな展開
特定非営利活動法人JAMネットワーク(以下、JAMネットワーク)は、横浜市を拠点に、児童養護施設で暮らす高校生たちの自立を支援する「ドリームナビゲーター」プログラムが2025年度のロート子どもの夢基金から助成を受けることが決まりました。このプログラムは、児童養護施設での生活を経て高校を卒業しようとする若者たちが、社会に出る準備を整えるための重要な取り組みです。
プログラムの必要性
日本では、児童養護施設で生活する子どもたちは一般的に高校卒業と同時に退所することになっています。しかし、彼らは家族からの経済的および精神的支援を受けることが難しいため、独自に生活を開始することは大きな不安を伴います。特に、約70%は虐待経験を通じて自己肯定感が低い傾向にあり、社会との接点が薄いため、就職後に対人関係でのつまずきや早期離職の危険性が高まります。これにより、貧困の連鎖に陥る可能性もあります。
「ドリームナビゲーター」プログラムは、参加者が自分の可能性を見出し、必要とされるスキルを身に付けられるよう、3つのアプローチを用いて支援を行っています。具体的には、自己表現力の向上を目指す「言語化」トレーニング、チームワークを学ぶ「調理実習」、多様なロールモデルと対話することによる将来への視点を広げる活動です。
プログラムの内容
このプログラムでは、以下の4つの主要な活動が行われます:
1.
ことばキャンプ®メソッドを用いた自己表現、対話力、思考力の向上
2. 調理実習を通じたチームワークの体験
3. 困難を克服したロールモデルとの対話
4. キャリアコンサルタント資格を持つメンターによる伴走支援
これらの経験を通じて、参加者は実践的なコミュニケーション能力を向上させ、自分自身を理解し、社会での人間関係を築く能力を養います。
期待される成果
「ドリームナビゲーター」プログラムの実施により、高校生は自己肯定感の向上を目指すとともに、実践的な人間関係の構築スキルを習得します。このプログラムを通じて得られる知識や経験は、彼らが進学や就職の際に大きな助けとなるでしょう。
また、多様なロールモデルとの対話を通じて、人生には何度でもチャンスがあることを実感できます。この経験が彼らの将来にポジティブな影響を与え、挫折から立ち上がる力を強化することが期待されています。
JAMネットワークの活動
2003年に設立されたJAMネットワークは、「どんな環境に生まれた子どもも自分の未来を描ける」という理念のもと、140以上の施設と1050人以上の子どもたち、3500人以上の職員に対して支援を行ってきました。特に、「ことばキャンプ®」を通じたコミュニケーションの重要性を教育し、子どもたちが社会で自分らしく生きるための力を育てています。
このプログラムを支援するためには、寄付を通じての応援が求められています。NPO法人JAMネットワークは、寄付金控除が対象となるGiveoneサイトを通じて募金を受け付けています。どうか、児童養護施設での高校生たちが自らの未来を切り拓くための支援へのご協力をお願いいたします。
お問い合わせ先
JAMネットワークでは、プログラムについての質問などを受け付けています。興味のある方は、以下の連絡先をご利用ください。
この「ドリームナビゲーター」プログラムが、児童養護施設で育つ高校生たちにとって未来を切り拓く大きな力となることを期待しています。