「ひろしまAIサンドボックス」がついに始動
2024年9月、広島県が新たに立ち上げた「ひろしまAIサンドボックス」の採択者が、2025年6月9日にTokyo Innovation Baseで発表されました。この取り組みは、全国から集まるAI開発者と、地域の企業や自治体が抱える課題をマッチングし、AIソリューションの開発を支援するもので、広島の地域振興にも寄与することが期待されています。
概要と意義
このプロジェクトは、「挑戦することが当たり前の文化を作り上げたい」と行った湯崎知事の言葉によって、その意義が明らかになりました。彼は、広島だからこそ新たな未来を切り開くソリューションの誕生が期待できると力説し、採択者に向けて「広島ならではの取り組みを進めてほしい」と応援のメッセージも送りました。この発表会は、AIの実証実験を行う事業者にとっての重要なスタート地点とも言えます。
参加者と選考基準
今回は、「自由提案型」と「課題提案型」の2つの募集パターンに対して、260件を超えるアイデアや課題が寄せられました。厳正な選考を経て、自由提案型からは9者、課題提案型からは11者、合わせて20者が採択されました。選考基準には「新規性」「創造性」「汎用性」「地域貢献性」「開発体制」が含まれ、様々な角度から応募内容が評価されました。
採択者のプロジェクト
各採択者は、今後約8ヶ月間にわたり、広島を舞台に社会を変えるAIソリューションの開発・実証に取り組むことになります。例えば、宿泊施設向けの集客ツールを開発するAVA Intelligence株式会社や、行政フロントサービスをVoice AIで実現するエクレクト社など、多種多様なプロジェクトが並びます。また、地域特有の課題を解決するための取り組みもあり、期待が集まります。
採択者一覧:自由提案型
1. AVA Intelligence 株式会社 - 宿泊施設向け集客ツール
2. 株式会社INDX - 業務効率化ツール
3. 株式会社オノゴロ - 自動電話応答ケアサービス
4. 株式会社Creator's NEXT - 飲食店活性化の需要予測AI
5. DeepEyeVision株式会社 - 緑内障早期発見AI
6. デジタルソリューション株式会社 - 生産工程計画最適化
7. 株式会社NITI Technology - 住民と議会をつなぐ情報体験AI
8. Lighthouse株式会社 - 地域インサイト分析AI
9. whyme株式会社 - 事業承継支援AI
課題提案型
10. AI DARUMA - 相続調査効率化AI
11. 株式会社エクレクト - 行政フロントサービス
12. 株式会社エボルブ - ファンとeスポーツをつなぐAI
13. 株式会社EraX - プログラミング教育支援AI
14. 株式会社スカイディスク - 生産計画最適化AI
15. 株式会社ZIPCARE - 介護ロボット用行動分析AI
16. 株式会社Jij - 在庫移動計画の最適化AI
17. 有限会社Directors - 庭園職人育成AIプラットフォーム
18. バレットグループ株式会社 - 交通利用者満足度向上AI
19. 株式会社ビーライズ - AIアバターによるファン拡大
20. FunnelSphere合同会社 - 食品規格書管理AI
継続的な情報発信
採択者たちが実施するプロジェクトの進行状況は、ひろしまサンドボックスの公式note(
公式note)で随時発信される予定です。広島が更なるイノベーションの中心地となることを目指す「ひろしまAIサンドボックス」の活動に、ぜひご期待ください!
おわりに
この取り組みは、広島の地域活性化を図るだけでなく、日本全国に新しい技術とアイデアを提供する大きな可能性を秘めています。AIによるソリューション開発が、地域の課題解決を促進することが期待され、この試みが成功することを願っています。