ブロックチェーン技術を駆使した物流倉庫向け配送システムの開発
中西金属工業株式会社(通称NKC)は、コンベアや物流、マテハンシステムを手掛ける輸送機事業部が主体となり、ブロックチェーン技術の導入による新たな物流倉庫向け「配送システム」の開発に乗り出すことを発表しました。この革新的な取り組みは、近年のデジタル化の潮流を背景に進められています。
物流業界におけるデジタル化の急務
新型コロナウイルスの影響により、物流業界は急速なデジタル化を求められています。しかし、依然として多くの現場ではアナログ手法が残っており、紙の伝票を介した取引や手渡しの際のサインという流れが続いています。発注から納品にかけての様々なプロセスでは、多数の業者が絡むため、個別の業務が煩雑となり、無駄な手間がかかっているのが現状です。
新システムによる業務効率化
NKCは、このような現状を踏まえ、ブロックチェーンを活用して「手配」から「納品」の過程をデジタル管理します。これにより、配達過程での責任の所在を正確に把握することが可能となり、手入力に伴うミスを減らし、不正配送を抑止する狙いがあります。
今までのアナログ的な伝票管理では、荷物のステータスを把握しづらい上、納品責任の範囲も不明瞭でした。また、手作業で記入された伝票ミスや、請求書における車両と荷物の照合にも時間を要していました。新システムでは、これらの煩雑さを解消し、スマートコントラクトを利用して荷物の受け渡しの際に契約の成立や責任を明確に示すことができます。
さらに、スマートフォンを活用することで、荷物の受け渡しをデジタルデータとして保存し、伝票管理を不要にします。これにより、各プレイヤーがリアルタイムで状況を確認できるようになり、業務の透明性も向上します。
今後の展開と実証実験
NKCは、2020年9月より滋賀工場での実証実験を開始予定で、システム開発を進めていく方針です。また、2020年11月にはβ版のサービス提供を目指しています。こうした一連の取り組みを通じて、NKCは物流のデジタル革新をリードし、業界全体の効率アップに貢献することを目指しています。
お問い合わせ情報
中西金属工業株式会社連絡先は以下の通りです:
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会社情報
中西金属工業は1941年に設立され、ベアリングや自動制御装置などをはじめ多岐にわたる製品を手掛けています。資本金は25億1250万円で、長年に渡り技術革新を続けてきました。公式サイトもぜひご覧ください。
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