アステリアとLib Workが手を組み、3Dプリンター住宅のNFT基盤を構築
2023年、アステリア株式会社と株式会社Lib Workは、画期的な業務提携を発表しました。この提携により、両社は世界初の試みとして、3Dプリンター住宅の設計データをNFT(非代替トークン)で管理する「住宅資産デジタルプラットフォーム」の開発に取り組み始めました。このプラットフォームは、住宅資産の真正性と信頼性を担保し、長期的な価値の維持と向上を目指しています。
業務提携の背景
昨今、建築業界では人手不足や資材高騰が問題視されていますが、3Dプリンター住宅はその解決策として注目されています。Lib Workの調査によると、3Dプリンター住宅市場は2034年には現在の100倍、約221兆円規模に成長する見込みです。しかし、この分野にはデジタル特有のいくつかの課題も存在しています。
課題の具体例
- - 不正複製や改ざんのリスクが高い
- - 補修履歴が適切に管理されていない
これらの問題に対して、Lib Workは設計図書や施工データ、補修履歴をNFTとして管理するデジタルプラットフォームの構築に着手しました。アステリアとの提携により、ブロックチェーン技術を活用して「非改ざん証明」を実現し、住宅資産の信頼性を向上させることを目指しています。
住宅資産デジタルプラットフォームの概要
このプラットフォームでは、以下の機能が提供されます。
1.
無断複製防止:設計図書をブロックチェーンに保存し、改ざんを防止。
2.
真正性の証明:NFTによるデジタル証明書を発行。
3.
補修履歴の透明化:住宅のライフサイクルを管理。
4.
資産価値の創造:シリアルナンバリングによる新たな付加価値。
5.
データの一元管理:分断されていた住宅データを統合。
6.
メタバース展開:デジタル空間でのデータ活用。
さらに、Lib Workはアステリアの「ASTERIA Warp」を活用し、日本円建てのステーブルコイン「JPYC」による支払いにも対応する予定です。
今後の展望
アステリアとLib Workは、この「住宅資産デジタルプラットフォーム」を通じて、一般住宅へのNFTトークンの活用を広めていく方針です。また、Lib Workは3Dプリンター住宅のフランチャイズ展開を進め、2040年までに3Dプリンター住宅を累計で10,000棟着工する目標を掲げています。このプロジェクトは重要な基盤となるでしょう。将来的には、米ドル建てステーブルコインでの国際取引にも対応し、住宅資産のグローバルな展開を実現することが期待されています。
企業情報
アステリア株式会社
アステリアは、ソフトウェアで世界をつなぐ企業として、多様なデータ連携ソリューションを提供しています。特に、ASTERIA Warpは多くの企業で導入されている基幹製品です。
株式会社Lib Work
Lib Workは「暮らしを変える、世界を変える、未来をつくる」をスローガンに、多角的に事業展開を行っています。特に、サステナブルな3Dプリンター住宅の取り組みが進んでいます。
この業務提携は、建築業界に大きな革新をもたらすことが期待されており、今後の展開に注目です。