コロナ禍で恋愛はどう変わった?オンラインデートの実態とは
2021年2月9日、株式会社Tantan Japanが主催したイベント「コロナ禍の恋愛事情~マッチングアプリの使い方のコツとは?~」が開催され、コロナ禍における恋愛の変化やマッチングアプリの有効活用について語られました。このイベントでは専門家の伊藤早紀さんと、恋愛系YouTuberのしゅくろーさんが意見を交わしました。
コロナ禍による恋愛の変化
コロナウイルスの影響で、私たちの恋愛観にもさまざまな変化が訪れました。しゅくろーさんのアンケートによると、多くの人々が「会うことができなくなった」「デートの範囲が狭まった」といったネガティブな影響を感じています。しかし、一方で「おうちデートが増えた」「価値観の違いについて見直すきっかけになった」といったポジティブな意見も見られました。
これにより、リアルでの出会いに代わる新たな手段として「オンラインデート」が定着してきました。かつては「テレビ通話」と呼ばれていたものですが、今やコロナ禍の影響で新しい出会いの形態として認識されています。
日本のオンラインデートの現状
しかし、日本におけるオンラインデート利用率は低く、Tantanの調査によれば、オンラインデートを3回以上経験した日本のユーザーはわずか9.5%、1回以上も21.5%にとどまっています。これは韓国や中国と比較するとかなり低い数字です。伊藤さんはこの現象を「部屋を映したくない心理も影響しているのでは」と分析しています。
さらに、利用者はマッチングに対して慎重なスタンスを取っており、日本ユーザーはアプリへの顔写真の平均登録枚数が1.6枚と少ない上、マッチング後にデートをする割合も37%に過ぎません。この傾向は出会いに対して非常に慎重であることを示しています。
出会いの選択肢とその影響
オンラインデートの広がりは出会いの機会を増やす一方で、選択肢の過剰化という悩みも引き起こしています。無数の魅力的な候補者にアクセスできる状況がもたらされ、実際には出会いに苦労するケースが増えています。しゅくろーさんは、この状況を「苦しい恋愛」と表現し、その原因を「一部のモテる男性に一極集中している」と指摘しました。
また、日本のマッチングアプリユーザーの51.1%が「0人」と答えたデート人数の調査結果からも、恋愛市場の厳しさが明らかになっています。この「苦しさ」は、特にマッチングがうまくいっていない男性の存在によっても強調されます。
恋愛市場の占有構造
「日本の恋愛市場では女性が強い」という伊藤さんの分析も興味深い。女性はマッチングやデートをしやすく、実際にデートを重ねる機会も多いとされています。このため、女性の側から見た場合、出会いの選択は広がっているものの、男性はその反対にある一極集中に苦しむ結果になっているのです。
現状打破の提案
この厳しい状況を打破するためには、二つのアプローチが提案されました。ひとつは「戦場を変える」ことです。しゅくろーさんによれば、マッチングアプリは全国大会のようなもので、勝つためには勝ちやすい場所で戦うべきです。婚活パーティーを「地方予選」と位置づけ、そちらでの経験を重ねることが推奨されました。
もうひとつは「自分を磨く」こと。外見や生活習慣を改善することが非常に効果的であり、外見はすぐに変えられるものです。それに加え、コミュニケーション能力を高める努力も重要です。
コロナ禍によってリアルでの出会いが減少した一方で、自己成長の機会が増える状況とも言えます。このチャンスを生かし、マッチングアプリを通じて自分に合った出会いをつかむことが期待されます。イベントの最後には「積極的にマッチングアプリを活用してほしい」と参加者に呼びかけ、締めくくられました。
調査概要
- - 実施主体: 恋愛婚活ラボ
- - 実施日: 2020年9月30日~10月14日
- - 対象者: マッチングアプリ「Tantan(タンタン)」ユーザー
- - 調査人数: 男女2,941人