カスハラ奮闘記:現場の声を漫画で届ける
カスタマーハラスメント、略してカスハラ。この言葉が日常的に耳にするようになって久しいですが、本当にその実態を理解している人はどれほどいるでしょうか。理不尽な要求や謝罪を求める声が従業員に向けられ、時には名指しでの侮辱すらも当たり前になってきています。このような厳しい現実の中、販売員として働くタジマオオカさんが、自身の経験を元に描いたコミックエッセイ「お客様は神様ですか? カスハラ奮闘記」が、2024年7月22日に発売されます。
作品の概要
このエッセイは、タジマさんが販売員としての日々で遭遇した様々なカスハラ体験を赤裸々に描いています。怒鳴られたり、酔っ払いに絡まれたりする日常、さらにはSNSでの晒し行為まで、彼女がどのようにこれらの困難な状況に対処しているのか、読む人の心に深く響く内容になっています。
恐怖とともに立ち向かう日々
タジマさんは、自身が体験したカスハラの数々に困惑しつつも、何とか立ち向かおうと奮闘してきました。顧客の優位性からくる理不尽な要求や侮辱、カメラで撮影されることに対する恐怖は日々の業務に影を落とすことがあります。「もっと可愛い子が売らなきゃ」と言われたり、実際に胸を見られたりすることで心の中に不安を抱えていました。
職場環境の問題意識
タジマさんは、上司や会社側にカスハラの問題を訴えることに苦労しました。ハラスメントが蔓延る中、「お客様は神様」という理念が逆に従業員を苦しめている現実に直面した時、彼女は更に深く考えさせられることになります。ある日、職場の体制や方針に疑問を持ち、これまでの慣習に立ち向かう決意を固めるのです。
各話の内容
このコミックエッセイは全12話から成り立っており、以下のような内容に分かれています:
- - 私が絡まれやすい販売員 では、なぜ自分がターゲットになってしまうのかを考察。
- - 販売員はいつも笑顔で では、外見や態度に対するプレッシャー。
- - SNSに写真を載せられる? では、プライベートの侵害に迫ります。
- - 私はカスハラを許せない理由 では、その背景となる思いを語ります。
タジマさんは、ただの販売員としてではなく、社会問題としてのカスハラに向き合う真摯な姿勢を描いています。
著者紹介
タジマオオカさんは、自身の体験を積極的にマンガとして発信し続けています。TwitterやInstagramを通じて、多くのファンに支持されており、彼女の作品はカスハラという社会問題に光を当てる貴重な存在です。
終わりに
「お客様は神様ですか? カスハラ奮闘記」は、単なるエッセイにとどまらず、カスハラ問題に対する広い視野を持つ機会を提供してくれる作品です。購入はAmazonやBOOK☆WALKER等で可能で、今後の読書リストに加えることをお勧めします。タジマさんの勇気ある挑戦が、少しでも多くの人々に届くことを願っています。