セルフレジ普及で変わる顧客意識！～65％が困ったことがない？セルフレジに関するアンケート調査結果～

セルフレジ、困ったことがない人は65％！～セルフレジのお困りごとに関するアンケート調査～

マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークが、1都3県（東京・神奈川・千葉・埼玉）の20～69歳の男女を対象に「セルフレジのお困りごとに関するアンケート調査」を実施し、その結果を公開しました。

今回の調査では、セルフレジの利用経験者に対して、レジ待ちへのイライラ度やセルフレジ利用経験、困りごとなどを分析しました。性別や年代だけでなく、「会計待ちでイライラする時間別」でも分析することで、セルフレジに対する顧客意識の変化を詳細に明らかにしています。

レジ待ちへのイライラ度：年代が上がるほど「待てる人」が増加

調査結果によると、レジ待ちへのイライラ度は、年代が上がるにつれて「待てる人」の割合が増加する傾向が見られました。特に60代では、55％が「待てる人」と回答しており、他の年代と比べて高い割合となっています。

一方、20代では「イライラしない人」の割合が約18%と、他の年代と比べて突出しており、1.5～2倍ほどの割合となっています。これは、若い世代では時間に余裕があることや、デジタルネイティブ世代であることから、レジ待ちへのストレスを感じにくい可能性が考えられます。

セルフレジ利用経験：スーパーマーケット、100円ショップ、コンビニがトップ3

セルフレジを利用したことがある業界は、1位がスーパーマーケット（約90%）、2位が100円ショップ（約58%）、3位がコンビニエンスストア（約58%）という結果になりました。

特にスーパーマーケットは、セルフレジ導入が進んでいることから、利用経験者が非常に多いことがわかります。一方、薬局・ドラッグストアは約15%、ディスカウントストアは約9%と、セルフレジ導入率が低いことがうかがえます。

セルフレジで困った経験：約65％が「困ったことがない」と回答

セルフレジで困ったことがあるかという質問に対しては、約65%の人が「困ったことがない」と回答しました。これは、セルフレジの操作方法に慣れている人が増えていることを示唆しています。

しかし、困ったことがあると回答した人のうち、スーパーマーケットでの困りごとが最も多く、約25%の人が何らかの問題を経験していました。具体的な困りごととしては、「操作方法がわからなかった」、「バーコードが読み取りづらかった」、「値引き商品はセルフレジで対応できなかった」などが挙げられています。

スーパーマーケットにおけるセルフレジのお困りごと：操作方法、バーコード読み取り、値引き商品対応に課題

スーパーマーケットにおけるセルフレジのお困りごとでは、「操作方法がわからなかった」、「バーコードが読み取りづらかった」、「値引き商品はセルフレジで対応できなかった」が上位3位を占めていました。

特に「操作方法がわからなかった」については、50代で約69%と、他の年代と比べて高い割合となっています。これは、50代ではスマートフォンなどのデジタル機器に慣れていない人が多いことや、セルフレジの操作方法が複雑に感じられる可能性があるためと考えられます。

セルフレジの有益性：大多数がポジティブな印象を持つ一方で、世代間で差も

セルフレジの有益性については、72％の人が「ポジティブな印象」を持っていると回答しました。これは、セルフレジがレジ待ち時間の短縮や無人化による利便性向上に貢献していることを示唆しています。

しかし、年代別で見ると、20代では約87％がポジティブと回答している一方で、50代は約64%と最も低い割合となっています。これは、若い世代ではセルフレジに慣れ親しんでいるため、利便性を高く評価している一方で、高齢者世代では操作に不安を感じているため、ネガティブな印象を持つ人が多いと考えられます。

まとめ：セルフレジは利便性向上に貢献する一方で、操作方法や値引き商品対応など課題も

今回の調査結果から、セルフレジは利便性向上に貢献している一方で、操作方法や値引き商品対応など、改善すべき課題も存在することが明らかになりました。

今後、セルフレジの導入を進める際には、高齢者やデジタル機器に不慣れな人でも使いやすい設計にすることや、値引き商品など特殊な商品に対応できるシステムの開発などが求められます。