舞台『歩きはじめる時』の背景とストーリー
2026年6月、チーム・クレセントによる舞台『歩きはじめる時』が上演される。この公演は、昨年9月に評判を呼んだ「わたしのこえがきこえますか」の前日譚であり、ろう者と聴者が共に創り上げてきた手話の重要性を作品を通じて訴えていくものだ。
公演概要
この舞台の上演は2026年6月18日から22日まで、豊島区のシアターグリーン BASE THEATERにて実施される。脚本は山脇立嗣氏が担当し、監修はふじたあさや、演出を片山美穂と山田さおりが手掛ける。出演者には新里乃愛、近藤辰哉、佐田明光、永勇輝などが名を連ね、多彩なキャストがそろう。
物語の舞台とあらすじ
物語は昭和38年、日本で初めて手話サークルが誕生する背景をもとに展開される。主人公である清原は、熊本出身の看護学生で、京都の病院にやって来る。そこで彼女は、一人の失聴した患者・西野と出会う。西野はかつて医大で学んでいたものの、聴覚を失ったことで進路を断たれてしまった人物だ。この出会いがきっかけで、清原は手話の世界に目を向けることになる。
清原は、仲間たちが手話を用いて楽しそうに会話をする様子を目にし、深い感動を受ける。彼女は、手話を通じて聞こえない人々の思いや願いに寄り添う看護婦になりたいと決意し、日本初の手話サークル「みみずく」の設立を目指す。それは、ただの物語ではなく、実際にあった歴史を反映したドラマである。
社会的な意義
舞台は、手話がまだ禁じられていた時代の中で苦闘する彼らの姿を描き、手話を通じたコミュニケーションの重要性を強調する。また、2025年に手話施策推進法が成立するなど、社会全体が少しずつ変わりつつある中、作品は差別や偏見の解消を目指し、共生社会の実現に向けた歩みを示す。
サポートを受けた聴者とろう者の双方が一緒に観ることで、手話の持つ力を理解し、より良い社会の形成に寄与できることを願っている。
チケット情報とアクセス
チケットは、運営を務めるロングランプランニング(株式会社)によって、4月11日から販売が開始される。一般チケットは5,000円、高校生以下は3,500円で、障害者割引も用意されている。また、すべてのステージにはオープン字幕が付くため、誰でも楽しむことができる配慮がなされている。
公演は全席自由で、車椅子での入場も可能であり、未就学児童の入場は制限されている。チケット購入や詳細情報は、公式ホームページ
こちらから確認できる。
この舞台『歩きはじめる時』を通して、多くの人が手話に触れ、心を通わせることを期待している。手話に対する理解と思いやりが、現代社会においてますます重要になってきていることを改めて考えさせられる作品である。