カナダ・アルバータ州との連携を強化
2025年3月11日、東京都港区に本部を置くJOGMEC(石油・天然ガス機構)は、カナダ・アルバータ州政府とエネルギー協力に関する覚書(MOU)を更新しました。この新たな合意の中心には、石油や天然ガスの開発に加え、水素・アンモニアの製造、さらには二酸化炭素の回収と貯留(CCS)が位置付けられています。
アルバータ州は、カナダの他の地域と比べて特に豊富な天然資源を持つことで知られており、石油・天然ガス産業においては大きなアドバンテージがあります。近年では、環境問題への関心が高まり、水素・アンモニアの製造にも注力するようになってきました。また、CCSの分野では、法制度が整備されており、事業者と政府の役割が明確に定義されています。カーボンプライシングや政府支援制度が存在することで、アルバータ州は国際的なシーンにおいてもCCSプロジェクトの先進的な例として評価されています。
JOGMECとアルバータ州の関係は、2017年に始まりました。当初は石油・天然ガス分野に特化した相互協力を目的としたMOUが締結され、その後、2021年には水素・アンモニアおよびCCS分野における協力を拡大しました。これを通じて、アルバータ州でのクリーンエネルギー事業に関する意見交換が進められてきました。
今回のMOUの更新は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンで開催されたCERAWeek 2025にて、JOGMEC理事長の髙原一郎氏とアルバータ州首相のダニエル・スミス氏によって行われました。この合意は、両者の協力をより深め、持続可能なエネルギーシステムの確立に寄与することを目的としています。
JOGMECは、エネルギー資源の安定供給を図りつつ、カーボンニュートラル社会の実現へと邁進する意思を表明しています。この新たな連携は、環境問題がますます重要視される中、極めて意義深いものとなるでしょう。
今後の展望
エネルギー業界はグローバルに変化しており、持続可能性が鍵となっています。JOGMECはこの覚書を通じて、アルバータ州の豊富なエネルギー資源を活用し、日本における安定したエネルギー供給を確保するための取り組みを進めていく所存です。また、CCSや水素事業のさらなる発展を通じて、地球環境の保護にも寄与することでしょう。
最終的には、この協力関係が日本のエネルギー政策において重要な役割を果たすことが期待されています。持続可能なエネルギーの未来を築くために、両者の連携が今後どのように深化していくのか、大いに注目されます。
参考リンク
このように、カナダ・アルバータ州との協力は、新しいエネルギーの時代を迎えるにあたり、非常に重要なステップとなります。