睡眠の実態を探る『nishikawa 睡眠白書 2024』が発表
西川株式会社は、9月3日に秋の睡眠の日を記念して『nishikawa 睡眠白書 2024』を公開しました。この白書は、1万人の睡眠実態を調査した結果を基にし、2018年から毎年発表されているもので、今年で7年目となります。
この調査は、日本睡眠科学研究所の監修のもとに行われ、厚生労働省が推奨する「健康づくりの睡眠ガイド2023」の指針を参考に、各年代の睡眠実態に関する深掘りを行いました。特に注目すべきは、高齢者、成人、子供たち(小・中・高校生)のライフステージ別の分析です。調査結果は次のような重要なトピックスを示しました。
睡眠実態の基本調査
調査結果の中で、国際的な基準である「アテネ不眠尺度」に基づいて、全体の47.2%が不眠症の可能性があることが判明しました。その中でも、中等度から重度の不眠症の可能性があるとされる人は2割以上に上ることがわかりました。これは、日本人の睡眠の質が深刻な状況にあることを示しています。
ライフステージ別の睡眠実態
厚生労働省のガイドラインによれば、高齢者は夜間の睡眠時間を制限し、成人は6~8時間、小学生は9~12時間、中高生は8~10時間の睡眠を確保すべきです。しかし、今回の調査結果によれば、平日の高校生の約80%が適切な睡眠時間を確保できていないことが明らかになりました。このデータは、今の教育環境やライフスタイルが子供たちの健全な成長にどのように影響しているかを示唆しています。
親から見た子供の睡眠状況
親による子供の睡眠満足度を調査したところ、十分に満足している親はわずか2割弱に過ぎませんでした。中学生以降になると、子供の睡眠満足度が低下し、高校生の親では42.7%が満足していないと回答しました。この実態は、睡眠不足が子供たちの成績や健康に悪影響を及ぼしていることを暗示しています。
子供の睡眠に関する悩み
調査によれば、5割以上の親が子供の睡眠に関し何らかの悩みを抱えており、特に多かった困りごとは「夜更かし」でした。この他にも、「寝る前まで電子機器を使用している」「寝相が悪い」が続きます。これらの問題は、生活習慣の見直しや教育が必要であることを示しています。
日本睡眠科学研究所の総評
日本睡眠科学研究所は、2018年から毎年、日本人の睡眠の実態を広範囲にわたって調査し続けています。今年の調査でも、全世代において睡眠の質の悪化や睡眠時間が不足している実態が浮き彫りになりました。特に、子供たちの睡眠時間が不足していることは深刻な問題です。この調査を通じて、睡眠に関する社会全体の認識を高め、質の高い睡眠を確保することが重要です。このデータが、皆さんの健康維持や改善に役立つことを願っています。
詳細な報告書は、西川株式会社のウェブサイトで公開されています。是非、ご覧になってください。
(参考リンク:
nishikawa 睡眠白書 2024)