岸岡智樹選手が47都道府県を巡りラグビー教室を実施する理由

大正製薬株式会社は、現役ラグビー選手・岸岡智樹氏によって主催されるラグビー教室やアカデミー活動への特別協賛を2025年度も継続することを発表しました。岸岡選手は2021年から全国でラグビー教室を開催し、今年ついにすべての都道府県を訪問しました。
この5年間の活動は、「ラグビー機会の地域格差」という重要な課題に真正面から向き合っている重要な取り組みです。

地域格差と熱中症リスクの解消

岸岡選手がラグビー教室を開始した理由は、地方と都市部の間での「ラグビーに触れる機会の差」が大きいことです。中学校にラグビー部が存在する地域は限られていて、多くの子どもたちはランニングや他のスポーツと同じく、週末のラグビースクールにしか参加できません。特に平日放課後にラグビーを楽しめる環境は、都市部でも多くはありません。

岸岡選手は、こうした機会の不均等を解消するために、全国47都道府県を5年かけて巡ってラグビー教室を開催してきました。目標は、できるだけ多くの子どもたちに「ラグビーとの接点」を提供することです。このような活動は、地域スポーツのあり方に大きな影響を与えるものといえます。

さらに、熱中症への対策もこの活動において重要です。特に小中学生は体温調節機能が成熟していないため、夏場の運動は熱中症の危険があります。そこで、大正製薬は「リポビタンアイススラリーSports」を通じて、熱中症対策の啓発と実践的サポートを行います。

アカデミー構想と新たな挑戦

5年目にして、岸岡選手が新たに見据えているのは、子どもたちとより深く関わる育成の場です。2025年夏には東京（原宿・渋谷）や大阪で、小学4年生から中学1年生を対象としたラグビーアカデミーを開講することを発表しました。このアカデミーの特徴は「平日放課後」に実施されることです。

週末に行われるラグビースクールと競合するのではなく、共存する形で子どもたちにラグビーとの新たな触れ合いの場を提供します。この取り組みの指導方針は、「うまくなる」ことではなく「楽しい」と思える体験を重視します。特に、競技を続けるかどうかを悩む小6から中1の世代に対して、ラグビーの魅力を再確認してもらう狙いがあります。加えて、岸岡選手は現役の選手として、また社会人でもある立場を活かし、子どもたちだけでなく保護者の悩みにも寄り添います。

持続可能な地域ラグビー文化の実現へ

岸岡選手が描く「ラグビーに触れる機会の地域格差の解消」は、ラグビー界にとって極めて重要です。大正製薬もラグビー日本代表のパートナーとしてこの課題に真摯に向き合っています。

今後も「リポビタンSports」を通じて、競技レベルや地域にかかわらず、アスリートが環境を維持できるようサポートしていく方針です。特に熱中症対策や栄養補給の重要性も、今後さらなる注力をしていく方針です。

岸岡選手は、今回のアカデミーをモデルケースとして、他の地域でも同様の育成拠点を展開する構想を抱いています。子どもたちが未来のラグビー選手として成長できるよう、地域社会でラグビー文化が根付くことを目指して活動を続けていきます。企業とアスリートが一緒に手を取り合い、共に課題を乗り越え、未来に向けた協力の形を創っていきたいと語っています。