クラウドファンディング成功!
東京港区に拠点を置く認定NPO法人エッジが、5月12日から始めたクラウドファンディングが6月23日に目標金額300万円を達成しました。この成功を受けて、エッジは新たに400万円を目指すネクストゴールを設定し、「学びのビュッフェ見本市」の開催を目指します。
認知度の向上と支援の必要性
ディスレクシアは、学習障害の一種で「読み書きに著しい困難がある」とされ、日本ではおよそ7~8%の人口がこの障害を抱えています。これはクラスの中で2~3人いるほどの割合であることを意味していますが、意外にも多くの人にその実態は知られていません。周囲からは「怠けている」や「努力が足りない」と誤解され、苦しむ子どもたちが存在します。
エッジは、ディスレクシアの正しい認識を広め、支援する活動を25年間続けてきました。しかし、未だに多くの保護者や教育者がこの問題を理解していない現状があります。この現実を打破し、支援の仕組みを社会に定着させることが最大の課題です。
新しい支援の形「エンパワメントセンター」
今回のクラウドファンディングにおいて、エッジは「エンパワメントセンター」の構築と当事者同士のネットワーク強化を大きな目標としています。エンパワメントセンターは、ディスレクシアの当事者や関係者が容易にアクセスでき、相談や学び方の習得、仲間とのつながりを持つことができるオープンなプラットフォームです。
仲間と共に経験や悩みを分かち合うことで、自己の成長を促す環境を整えることが狙いです。また、年長のディスレクシアの当事者が成功し、社会で活躍する姿を見ることは、次世代のロールモデルとなりえます。
「学びのビュッフェ見本市」の開催へ
クラウドファンディングは237名以上の支援者の協力を得て、第一目標の300万円を達成しました。この資金を基にオンラインでのエンパワメントセンターの構築や、教育関連のイベント「学びのビュッフェ」の準備を進めています。また、ディスレクシア・アートコンペティションも予定しています。
6月30日までのクラウドファンディングでは、ネクストゴール400万円を設定し、さらなる支援を募っています。「学びのビュッフェ見本市」では、他団体が提供する支援教材やサービスを実際に体験できる機会を設け、使用方法についてのアドバイスも行います。このイベントでは、ディスレクシアの子どもたちが自分に合った学び方を見つけ、仲間とつながれる場が提供される予定です。
未来を見据えた取り組み
エッジでは、「学びのビュッフェ見本市」を通じてリードモデルの創出を図っており、これを全国的に展開していくことを目指しています。ディスレクシアを抱える子どもたちの笑顔を増やすために、今後とも多くの支援が必要です。社会全体での理解を深め、支援の輪を広げていく活動にご協力をお願いいたします。
エッジの活動について
認定NPO法人エッジは、2001年に設立され、ディスレクシアに関する正しい情報の普及や支援者の育成、ネットワークの構築を通じて、地道な活動を続けてきました。会長の藤堂栄子は、文部科学省や厚生労働省の委員としても活躍し、法律に携わってきた実績があります。特に、ディスレクシアの人々がいきいきと生活できる社会を実現するために、啓発活動にも積極的に取り組んでいます。