FPTと伊藤忠商事、デジタル改革をリードする「Global Tech Center」を設立
ベトナム・ハノイに本社を置くFPTソフトウェアと、伊藤忠商事グループのIT戦略を担うCISD(ASIA)CO.,LTD.が、新たに「Global Tech Center」を本格始動させることを発表しました。この共同体制は、急速に変化するデジタルトランスフォーメーション(DX)やAIトランスフォーメーション(AIX)の需要に応じて、現場で実践可能な形でIT戦略を進めることを目的としています。
「Global Tech Center」とは
「Global Tech Center」は、両社の強みを結集し、伊藤忠商事グループの内製型イノベーションを推進するために設立されました。この取り組みは、資本提携を目的とせず、あくまで仮想的に内製型の組織を形成する「バーチャル・ジョイントベンチャー」として機能します。これまでのオフショア開発モデルに留まらず、理念や品質基準を共有した上で、両社が連携してデジタル変革を進めることが特長です。
長年の協業が生んだ信頼
FPTと伊藤忠商事グループは、長年にわたりSAPを中心とした基幹システムの領域で協力を深めてきました。「Global Tech Center」は、その実績を基盤に、AIやデータの活用を通じて次の成長フェーズへと進化するための中心的な役割を果たします。特に、実装可能なAIトランスフォーメーションを推進し、日常業務や経営判断を支える仕組みが構築されることを目指しています。
未来を切り開く「実装知」としてのAI
両社はまた、FPTが開発したLLMベースのソリューション「Flezi Galaxy」を活用し、伊藤忠商事グループのAI戦略に則ったマルチAIエージェント型生成AI基盤の拡張を進めています。この基盤は、企業の生産性向上や業務支援だけでなく、特定の業界に応じたAIエージェントの開発も実現可能です。
3つのステップで進むAI活用の実現
ステップ1: セキュアなAI活用基盤の構築
企業データを安全に保護し、社内データと外部AIを適切に分離したセキュアな基盤を整備します。これにより、現場のスタッフが安心してAIを利用できる環境を提供します。
ステップ2: 業務プロセスへのAI実装
AIを業務に段階的に組み込み、異常対応や判断支援などを行うプロセス改革を進め、効率的な業務運営を目指します。
ステップ3: Biz AI / AIXの実装
最終的には、AIが経営判断を支える状態を実装することを目指し、自然言語による命令に対してAIがリアルタイムで提案や行動案を示す仕組みを整えていきます。
今後の展望
「Global Tech Center」は、伊藤忠商事グループのデジタル・AI変革を支える中心的な部分として機能します。FPTは、この新たな拠点を通じてAI実装の深化を進め、グローバル規模での競争力を強化していくことを期待されています。両社の協力によって、AI利用を一層加速させ、持続可能な企業価値の向上に貢献することでしょう。
関係者の意見
伊藤忠商事のIT・デジタル戦略部長、浦上善一郎氏は、デジタル経営基盤の強化という観点から「Global Tech Center」の設立を高く評価し、さらなる変革を期待しています。また、FPTソフトウェアのCEO、ファム・ミン・トゥアン氏も、AIソリューションを実業務に迅速に取り入れられる事を強調し、企業の競争力向上を支援する意欲を示しました。
これからの「Global Tech Center」は、IT・デジタルなどの変革において、両者の連携を深化させる重要な役割を担うことになるでしょう。