立川市が推進する「ちかく」デジタル近居サービスの助成制度
東京都立川市では、株式会社チカクが開発し株式会社NTTドコモが提供する“デジタル近居”サービス「ちかく」が、「立川市高齢者あんしん見守り支援事業」の登録機種に指定されたことが発表されました。これにより、サービスを利用する高齢者世帯には、機器購入費用の一部が支給される助成金が支給されます。この助成制度は東京都内の自治体においては初のケースとなります。
高齢社会の課題
日本は急速に進行する高齢社会に直面しており、2040年には約900万世帯もの1人暮らしの高齢者が予測されています。このような状況下、地域社会の見守り活動を支える人手不足や、高齢者と地域間のつながりの減少が懸念されています。こうした背景から、立川市は高齢者の生活の安全を図るために、高齢者向けテクノロジーを駆使した「あんしん見守り機器」の導入を進めています。
「ちかく」サービスの特長
「ちかく」は、離れて暮らす家族が高齢者の生活状況をリアルタイムで確認できるためのサービスです。利用者は専用のテレビ端末とスマートフォンアプリを通じて、親の在室状況を確認し、必要であればテレビ電話で会話を行うこともできます。また、アプリ内には「あんしんモード」と呼ばれる機能があり、これを有効化すると、親の起床や就寝、在室履歴の変化をチェックすることができ、さらには起床が確認できない際に通知が送られる機能も含まれています。これにより、子ども世代は親の経過を確認することで安心感を得ることができます。
助成金の概要と申請方法
立川市の高齢者あんしん見守り支援事業では、対象者が70歳以上の1人暮らしの高齢者である場合に、最大8,000円の助成が行われます。助成金を受け取るためには、立川市内の高齢福祉課や地域包括支援センター、福祉相談センターに申し込む必要があります。申請には『助成申請書』や『家族の勤務状況届』が必要で、利用者様と取扱業者の間で、機器の契約が行われます。
立川市の特徴
立川市は東京都のほぼ中央に位置し、多摩地域の中心都市として知られています。豊かな自然環境と商業施設が共存しており、昭和記念公園や武蔵野台地も近く、市街地は活気に満ちています。市の努力により、地域の高齢者が安心して生活できる環境が整えられています。
株式会社チカクの取り組み
「ちかく」を提供する株式会社チカクは、「高齢者が使える」テクノロジーの開発を目指すエイジテックスタートアップです。高齢者の生活をより安全で快適にするために、様々な製品やサービスの開発に取り組んでおり、NTTドコモとの連携によって新たなサービスの創出を促進しています。企業としても、超高齢社会で直面する様々な課題に対する解決策を模索し続けています。
立川市が新たに導入した「ちかく」の助成制度は、今後さらに多くの高齢者にとって、暮らしやすい社会を実現するための重要なステップとなることでしょう。