健康寿命を延ばす睡眠の重要性
3月13日は世界睡眠デー、続いて3月18日は日本の春の「睡眠の日」です。日本は寿命が長い国ですが、健康寿命がその長さと必ずしも一致しているわけではありません。この人生100年時代において求められるのは、単に長生きすることではなく、健やかに生き続けることです。その基盤になるのが、日々の睡眠です。
大正製薬株式会社が実施した調査によると、多くの人が睡眠の質を下げる習慣を持っています。皆さんは、スマートフォンを見ながら寝たり、寝る直前にパソコンやテレビを見たりすることはありませんか? トップ5にはそれらの行動が含まれ、これが睡眠の質を低下させる要因となっています。さらに、就寝前6時間以内にカフェインを摂取することも、良い睡眠に影響を与えることがわかっています。
睡眠の質を改善する投資
調査では、睡眠の質を向上させるアイテムについて尋ねたところ、最も多くの人が購入したのは「睡眠の質向上を目的とした枕」でした。次いで、遮光カーテン、マットレス、アイマスク、入浴剤などがランクインしました。ただし、51.6%の参加者が睡眠を改善するグッズを購入したことがないと回答しており、実際の睡眠環境に投資することは少ないようです。これからの生活においては、必要に応じて睡眠環境にお金を使うことも検討すべきでしょう。
睡眠時間だけではなく質も重要
日本人は睡眠時間が短いといわれていますが、睡眠はただの休息ではありません。体のメンテナンスを行い、心身の回復を支えるためにも、良質な睡眠が必要です。睡眠の質を考える際に重要なのは、睡眠時間の長さだけでなく、代謝や回復がスムーズに行われる環境や生活習慣を意識することです。
専門医の白濱龍太郎先生は、セロトニンとメラトニンのホルモンが整ったスケジュールで分泌されることが、深い睡眠を得る上で大切だと教えてくれます。もし就寝時間が不規則だったり、日中に光を浴びなかったりすると、ホルモンバランスが崩れ、健康な睡眠が得られない恐れがあります。
上質な睡眠を得るためのポイント
1.
毎日のルーチンを確立する: 寝る時間と起きる時間をできるだけ揃えましょう。特に平日と休日の差を小さくすることで、体内時計が狂いにくくなります。
2.
昼寝は短時間で: 適度な昼寝は良いですが、午後3時以降に30分以上寝ると夜の睡眠に影響します。20分以内に留めましょう。
3.
食後すぐに寝ない: 食後すぐに寝落ちすると、夜中に目が覚めやすくなることが多いです。夕食はなるべく就寝の3時間前までに済ませ、食後に眠気を感じても長時間寝ないことが重要です。
4.
睡眠時間は質を重視: 9時間以上眠る場合は、その原因を考える必要があります。うつ病や心疾患が関与していることもあるので、長時間寝ることが必ずしも良いというわけではありません。
5.
いびきに注意: 大きないびきをかく人は、気道が狭くなっている可能性があります。無呼吸症候群のとは無関係ではないため、注意が必要です。
健康を支える栄養素
睡眠の質を向上させるために、特定の栄養素を意識的に摂取することも有効です。特に魚介類には睡眠を支える栄養素が多く含まれています。具体的にはトリプトファンやオメガ3脂肪酸が注目されています。これらは神経伝達をスムーズにし、自律神経のバランスを保つ働きがあるとされています。普段の食事に意識的に取り入れることで、睡眠の質が改善されるかもしれません。
睡眠環境を整える
心地よい睡眠を得るためには、寝る前の習慣も重要です。アラームは就寝前にかけず、早めの時間に設定することや、香りや音に気を使うことでリラックスした空間を作ることがすすめられます。特に自分が心地よいと感じる香りを使うことが、そのまま眠るための良い習慣になります。毎日同じ香りを使用することで、脳に「そろそろ寝る時間」と学習させられるのです。
良質な睡眠は、生活習慣や食生活の見直しを通じて改善されるものです。意識的に質の高い睡眠を確保することで、健康寿命の延伸につながるでしょう。