コスモ石油マーケティングの新たな挑戦
2023年、コスモエネルギーホールディングスの子会社であるコスモ石油マーケティングが、東京都の「国産SAF利用促進緊急対策事業」に採択されたことが発表されました。この事業は、持続可能な航空燃料(SAF)である国産SAFの利用促進を目的としており、特に羽田空港での大規模な供給が期待されています。
背景と目的
東京都が実施するこの事業は、世界的な中東情勢の影響で航空燃料の価格が急上昇し、SAFの需要が減退する懸念から生まれました。そのため、既存の航空燃料との価格差を補助する形で、国産SAFの利用をさらに促進することが狙いです。この取り組みは、コスモ石油マーケティングにとって大きな意味を持っており、2016年度からの「国産SAF利用促進事業」に続く重要なステップとなります。
具体的な取り組み
東京都の採択によって、羽田空港で運航する航空会社は国産SAFの利用をさらに拡大できる見込みです。このSAFは、2021年に中間試験を経て実現に向けた努力が続けられてきたものであり、実際の供給は2025年度から始まります。この国産SAFは、国立研究開発法人のNEDOによる助成プロジェクトである「国産廃食用油を原料とするSAF製造サプライチェーンモデル」の成果でもあります。
合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYにより製造されるこのSAFは、国際的な認証制度である「ISCC CORSIA認証」と「ISCC EU認証」を取得しており、信頼性も高いものとなっています。また、コスモエネルギーグループは、2050年までにカーボンネットゼロを目指しており、このSAF供給のサプライチェーン構築はその一環として進められてきました。
廃食用油の回収活動
SAFが取り扱う原料となる廃食用油のリサイクル活動も並行して実施しており、地域社会の協力を得ながらサービスステーションでの市民回収事業を行っています。このような取り組みは、社会全体のサステナブルな意識を高める要因にもなっています。
今後の展望
コスモ石油マーケティングは、脱炭素化や循環型社会の実現に向けて今後も様々な挑戦を続ける所存です。航空輸送におけるSAFの推進を一層強化し、持続可能な社会の実現に貢献することが同社の目標です。画期的な国産SAFの供給は、国内の航空業界にとっても新たな可能性を切り開くものとなるでしょう。今後の進捗に注目が集まります。