コインチェック被害者向け損害賠償請求の申立が東京地裁で行われる

コインチェックのネム流出事件で損害賠償請求

2023年3月30日、東京都港区に所在する弁護士法人ITJ法律事務所が、コインチェック社に対して被害を受けた顧客のために損害賠償請求を東京地裁に申し立てました。この申し立ては、原告15名によるもので、請求額は合計約8200万円という大規模なものです。

ネム流出事件とは

コインチェック社は、仮想通貨の取引所として知られていますが、2018年に発生したネムの流出事件によって大きな混乱に見舞われました。この事件では、顧客が持つ仮想通貨の一部が不正に流出し、コインチェック社は顧客によるネムの取引を一時的に停止せざるを得なくなりました。流出した仮想通貨は、その後も一切の取引ができない状態が続き、多くの顧客に経済的損失を与えました。

申立の具体的内容

今回の損害賠償請求は、原告である15名が流出事件によって受けた精神的および金銭的な損失を補填することを目的としています。コインチェック社におけるネム以外の通貨についても、流出事件の影響により取引ができなくなったため、原告たちはそれぞれ被害を受けたと主張しています。請求金額は、各通貨が流出事件前後での差額、及び取り扱い停止期間中の損害を基に算出されています。

弁護士法人ITJ法律事務所の取り組み

弁護士法人ITJ法律事務所は、顧客からの相談に力を入れていることで知られています。代表弁護士である戸田泉氏は、第一東京弁護士会に所属しており、特に金融関連のトラブルに対して積極的に取り組んでいます。今回のコインチェックに対する請求は、同事務所が顧客の権利を守るために行った重要な一歩と言えるでしょう。