フィリップス・オークションがアジア進出10周年を祝う
フィリップス・オークションは、2025年9月27日と28日に香港で「モダン&コンテンポラリーアート オータムオークション」を開催します。このセールは、アジア市場に進出してからの10年間を祝う特別な意味を持っています。
注目のアーティストと出品作品
イブニングセールでは、奈良美智や草間彌生、アンディ・ウォーホルなど国際的に著名なアーティストの作品が並ぶ中、新進気鋭のアーティストの作品も注目を集めています。特に、ザオ・ウーキーの希少作や、マイ・チュン・トゥの東南アジア美術の名作が出品されることは、今回のセールの大きな見どころです。
ダニエル・ソー氏とレベッカ・フー氏は、今季のセールについて「戦後・現代美術のブルーチップ作家の作品を手に入れる大きな機会です」とコメントしています。出品作の約3分の2はオークション初登場であり、アジア近代美術における極めて価値のある作品が揃っています。
代表的な作品の紹介
イブニングセールの目玉となる作品は奈良美智による《Pinky》。この作品は、2000年に制作されたもので、奈良の今までのキャリアを象徴する重要な作品です。また、ザオ・ウーキーの《27.01.86》は、多層的な構図に優れ、代表作として国際的に認知されています。「生命の樹」を象徴するかのようなその美しい作品は、1988年のオリンピックに関連した大規模個展に出品されるなど、その影響力は計り知れません。
トム・ウェッセルマンの《Smoker #17》も注目です。この作品は、過去にオークションで高額落札された経験があり、アメリカン・ポップアートの重要な作品とされています。官能的で視覚的な魅力が融合したこの作品は、美術市場での評価が非常に高まっています。
現代アートの女性アーティストたち
また、今回は女性アーティストの作品も多く紹介されます。草間彌生の《無限の網》や、ルース・アサワの金属ワイヤーを使った作品は特に見逃せません。アサワは、日系人としての経験から、自身の作品に独自の視点を持ち込んでいます。
さらに、ロイー・ホロウェルの《Hung (Down)》は、鮮やかな色彩と身体的象徴を組み合わせた表現で、現代社会のテーマに迫ります。これまでの展覧会で高い評価を得た作品が多数出品されているため、必見です。
ポップアートからモダンアートまで
フィリップス・オークションでは、アンディ・ウォーホルの《Hearts Pink》や、村上隆の《I stare into your eye》といった作品も出品され、20世紀モダンアートの巨匠たちの作品も豊富に取り揃えられています。
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イベントは9月22日から28日まで、西九文化区のフィリップス・ギャラリーで一般プレビューが行われ、アートファンにとって見逃せない機会となることでしょう。フィリップス・オークションは、グローバルなアートシーンでの存在感を高めています。この記念すべき10周年を共に祝うために、多くの方々に足を運んでいただきたいです。