AIでクマリスク回避
2025-08-28 12:44:41

国内初のAI技術を活用したクマ遭遇リスクマップの開発

AI技術を使ったクマ遭遇リスクマップの革新



日本気象株式会社(以下、日本気象)は、AI技術を駆使した新しい「クマ遭遇リスクマップ」を開発しました。このマップは、特に人々の生活圏におけるクマとの遭遇リスクを科学的に評価するもので、国内では初の試みになります。特に、ツキノワグマの生息域である本州全域を対象としており、250メートル単位での高解像度評価が特徴です。

背景と必要性


近年、クマの市街地への出没が相次ぎ、多くの人々が危険にさらされています。特に令和5年度には、出没件数が過去最多を記録するなど、問題は深刻化しています。従来の対策は、主に過去の出没地点に基づいており、未知のリスクを評価することが難しいという課題がありました。これに対する解決策として、日本気象は高度なデータ解析技術を駆使し、リスク評価を行います。

リスク評価手法の革新


日本気象は、植生や地形、気候などの環境データと自治体が公表する過去の出没情報を統合し、機械学習モデルを作成しました。この手法により、出没しやすいエリアを明確に可視化し、事前防止策を講じるための情報を提供できるようになりました。これにより、経験則や勘に頼らない客観的で定量的なリスク評価が実現しました。

2025年のクマ出没懸念


ドングリなどの堅果の豊凶とクマの出没数・人身被害には密接な関係があります。特に2025年には東北でブナが大凶作と予測されており、人里への出没が懸念されています。このような背景のもと、クマ遭遇リスクマップはより重要な役割を果たすことでしょう。

リスクマップの詳細


このマップは、クマとの遭遇リスクを250メートルの高解像度で評価します。周辺環境の類似性に基づいて出没確率を推定し、今までリスクが未評価だった地域でもリスクを把握できます。特に、河川沿いや見通しの悪い草地、水辺など、クマが出没しやすい環境が明示されています。

リスクの季節的変化


クマの行動は季節によって異なるため、遭遇リスクも時期により変動します。解析によると、特に10月には人里に近い平野や谷筋でリスクが高まりやすいことがわかりました。これは、山の餌が不作の年にはクマが人里へ出没する傾向が強まるためです。

今後の展望


日本気象は、このクマ遭遇リスクマップをもとに、さらなる研究開発を進め、出没予測情報の提供や本州以外の地域のリスク評価にも取り組む予定です。これにより、地域住民や観光客への効果的な注意喚起を行い、人とクマの共存を支援することを目指しています。

会社概要


日本気象は「Earth Communication Provider」として、気象情報を通じて人々の生活を豊かにし、社会の発展に貢献する企業です。大阪、東京、さらにはデンマークにもオフィスを構え、長年来の気象予測と解析のノウハウを生かし、多様な業務に取り組んでいます。詳細はこちら。


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会社情報

会社名
日本気象株式会社
住所
大阪府大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪タワーA 29F
電話番号
06-6567-2222

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