湘南製餡が現場DXサービス「KANNA」を導入し新たなステージへ
和菓子やあんこの製造で知られる湘南製餡株式会社が、デジタル化の波に乗り、現場DXサービス「KANNA」を導入した。この取り組みによって、同社は業務の効率を大幅に向上させることを目指している。
紙からデジタルへ
湘南製餡は、これまで和菓子やあんこの製造における試作品開発や製造日報を紙に依存していた。しかし、製造現場では水や蒸気の影響で紙がしわが寄ったり、文字が滲むなどの困難が多くあった。こうした問題に加え、過去の製造データを探し出す際には膨大な紙記録から目的の情報を見つけ出す手間がかかっていたのである。これにより、情報の属人化や再発防止のための反省点が見落とされるなどの非効率性が生じていた。
この状況を改善するため、湘南製餡はKANNAを導入することを決定した。タブレットやスマートフォンで行える手軽さ、現場に応じて柔軟に帳票を作成できるフォーマットが選定の理由となった。
導入後の変化
KANNAを導入した後、湘南製餡は製造日報をデジタル化し、過去の制約から脱却した。水や蒸気に強いデジタルデータにより、試作品の微調整や製造過程の写真が正確に記録され、保存されることが可能になった。
さらに、製造日報のフォーマットが統一されることで、社員間の情報の共有がスムーズに行えるようになり、業務効率も向上した。そして、音声入力機能を活用することで、手が塞がっている際でも反省点や改善点を即座に記録できるようになった。これにより、瞬時にフィードバックを得られるようになり、業務の効率化が図られた。
データの蓄積と活用
データはクラウド上に集約されるため、過去の製造日報も瞬時に検索可能であるのが大きな強みだ。これにより、半年や1年前のデータでも容易に振り返れるようになり、試行錯誤の過程を新商品開発に活かすことができるようになった。
将来的には、さらなるデータの蓄積を目指し、商品開発のサイクルを短縮することを企図している。
代表取締役のコメント
湘南製餡の代表取締役、望月真澄氏は「KANNAの導入は長年の課題を根本的に解決してくれました。デジタル化によって水や蒸気の影響を受けず、安心してデータを取り扱うことができるようになったことは大変な進歩です。ボイスメモ機能によって、その場の反省点が記録されるので、業務の手間が大きく削減されました。」とコメントしている。
また、過去の試行錯誤がすべて資産として蓄積されることで、同様の失敗を繰り返すことが防げると考えている。「今後もKANNAを活用し、新たな商品開発に挑戦していきたい」と語った。
KANNAサービスの強み
KANNAは、ノンデスクワーク業界に特化した現場DXサービスであり、生産性の向上を目指している。その使いやすさで、ITに不慣れなユーザーでも適応できる設計が特徴だ。アプリ評価も高く、多くの企業で導入されている。企業が求める生産性の向上をサポートするため、様々な機能を提供している。
湘南製餡の取り組みは、今後の和菓子業界においてもデジタル化を進める好例となるだろう。