C型肝炎に新薬登場
2026-08-07 11:47:29

C型急性肝炎に新たな光、EUでグレカプレビル水和物/ピブレンタスビルが承認

2026年6月23日、アッヴィ(AbbVie)は、C型急性肝炎ウイルス(HCV)感染患者を対象にした新しい経口抗ウイルス薬、グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルが欧州委員会から承認されたと発表しました。この新薬は、代償性肝疾患のある成人や3歳以上の小児も含め、急性および慢性HCV感染に対してEUで唯一承認されている治療薬となります。

この承認により、急性期に診断された患者が早期に治療を受けられる選択肢が増え、肝疾患の進行を防ぎ、肝硬変や肝がんのリスクを軽減する手助けが期待されています。アッヴィの研究開発担当のエグゼクティブバイスプレジデント、Roopal Thakkar医師は、欧州には1,200万人以上のC型肝炎感染者がいるとし、早期介入の必要性を強調しました。新たな治療法へのアクセスがC型肝炎撲滅への一助となることが期待されています。

HCVは血液を介して感染する危険な病気で、しばしば症状が現れないため、多くの人が無自覚のままとなっています。治療がされないことで、肝硬変や末期肝疾患に進行するリスクは高まります。急性HCV感染症においては、早期の診断と治療が重要であり、最近の臨床ガイドラインでもほとんどの患者に対し治療が推奨されています。

イタリアのミラノにあるニグアルダ病院の感染症科ディレクター、Massimo Puoti医師は、治療開始の遅れがさらなる感染拡大を引き起こす可能性があると警告しています。今回の承認により、医療従事者は初期段階から承認された治療薬を使用できるようになり、早期介入が可能となります。これは、感染拡大や疾患進行、長期的な合併症のリスクを軽減することにも期待されています。

HCVは世界的にも健康と経済に大きな影響を及ぼしており、肝がんによる死亡者数は年間20万人を超えています。HCVに感染している人は非感染者に比べ、肝がんのリスクが最大17倍高いとされています。最も一般的な治療法が必要とされる一方で、患者層が多様であるため、早期診断と治療の選択肢を増やすことが今後の課題です。

グレカプレビル水和物/ピブレンタスビルは、EFICエンタープライズとアッヴィが共同で開発したもので、1日1回の経口投与が許可されています。この薬は、グレカプレビル(NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤)とピブレンタスビル(NS5A阻害剤)を組み合わせたもので、治療歴のない急性HCV感染症を有する患者286名を対象にした第3相試験では、96.2%の患者がウイルス学的持続陰性化を達成しました。副作用は主に軽度で、疲労、頭痛、下痢が報告され、多くの患者で治療が無事に進行したことが確認されています。

アッヴィは引き続き、C型急性肝炎患者がグレカプレビル水和物/ピブレンタスビルを利用できるよう、関連機関と連携を強化していく方針です。この新薬は、すでにアメリカ、サウジアラビア、ニュージーランド、カナダ、台湾、オーストラリア、アルゼンチンでも承認され、各国での治療に役立つことが期待されています。

この新しい治療法が誕生したことで、C型肝炎の早期診断・早期治療の重要性が再確認され、今後の公衆衛生上の取り組みに大きな影響を与えることが期待される一歩となるでしょう。詳細な情報はアッヴィの公式サイトで確認できます。

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