沖縄の絶滅危惧種保全活動が加速
2025年10月22日、一般社団法人沖縄カメセンター(OKC)は、モハメド・ビン・ザーイド種の保全基金(MbZ基金)から12,500ドルの資金提供を受け、琉球諸島にのみ生息するリュウキュウヤマガメ(Geoemyda japonica)の保全活動を強化することになりました。
MbZ基金とは?
MbZ基金は、種の保全に特化した助成金を提供することで、種の重要性を広く認知させるために設立された慈善団体です。2009年からこれまでに170カ国において3,100を超えるプロジェクトを支援し、1,900以上の種と亜種の危機回避に貢献しています。これにより、資金調達の難しさが保全活動の大きな課題となっている中で、OKCは重要な支援を得ることができました。
リュウキュウヤマガメの保全計画
今回の資金により、沖縄カメセンターはリュウキュウヤマガメの生息環境や健康状態、遺伝的多様性に関する研究を進め、琉球諸島の地域社会と密接に協力しながら保全活動を行います。地域住民の知識や参加が保全活動の中心となることを目指し、具現化するためには「種行動計画」に基づく戦略的枠組みが必要です。
理事のザカリー・W・ベル博士は、「私たちのチームは過去5年間にわたり保全活動に必要な専門知識を積み重ねてきましたが、資金調達は依然として大きな壁でした。今回の支援により、野外調査の拡充や生物学的研究の推進が可能になります」と述べ、感謝の意を示しました。
沖縄カメセンターの役割
沖縄カメセンターは2020年に設立された非営利団体で、沖縄における淡水ガメの保全活動に特化しています。これまでの取り組みとしては、最長25年以上にわたるリュウキュウヤマガメの現地調査プロジェクトを管理し、国際的な共同研究を通じて、同種の初となる参照ゲノムの生成に成功しました。これは、最先端技術を活用してリュウキュウヤマガメの保護を進めるための重要なステップです。
未来への展望
今後も沖縄カメセンターは、地域との連携を深めながらリュウキュウヤマガメの保全活動を推進していく予定です。地域の知識を基にした保全活動が実を結び、絶滅危惧種が未来の世代に引き継がれるよう、さらなる努力を続けていくでしょう。
詳細については、
沖縄カメセンターの公式サイトを訪問してください。そのほか、OKCのソーシャルメディアをチェックして情報を得ることもできます。