Quanmatic、量子技術の発展を目指して資金調達に成功
2022年10月に設立された量子スタートアップのQuanmaticが、WUVとUTECから合計2.5億円の資金調達を行ったことを発表しました。この資金調達は、量子関連技術を駆使した情報工学アルゴリズムの開発を進めるためのものです。
Quanmaticの背景と設立の経緯
Quanmaticは、早稲田大学の戸川望教授をChief Scientific Officerに迎え、慶應義塾大学の田中宗准教授をChief Technology Officer、武笠陽介氏をChief Product Officerに据えた4名の共同創業者によって設立されました。戸川教授は情報工学および量子計算の第一人者であり、彼の研究を基にした新しいアルゴリズムの開発に取り組んでいます。Quanmaticは、グラフ理論などの数学的手法を利用した量子アルゴリズムを活用し、具体的なビジネス課題の解決を目指しています。
目指す社会インパクト
新たに調達した資金を元に、Quanmaticは情報工学アルゴリズムに基づく汎用ソフトウェアの開発を進める方針です。特に、現在グローバルなサプライチェーンが抱える課題を軽減するためのユースケースに注力し、社会やビジネスに大きなインパクトを与えることを目指しています。このようなユースケースに支えられたソフトウェアの要件を特定し、開発していくことが今後の重要なステップとされています。
投資家からの期待の声
早稲田大学ベンチャーズの代表取締役である太田裕朗氏は、Quanmaticの設立を高く評価しており、量子コンピュータの社会応用には新たなアルゴリズムの開発が不可欠であると強調しています。また、東京大学エッジキャピタルパートナーズの陳嘉洋氏は、このスタートアップが量子技術の社会実装に取り組む姿勢を称賛。彼は、卓越した研究と実業の両面での経験を持つ創業者たちが、破壊的イノベーションを実現する原動力となると信じています。
今後の展望
Quanmaticは、日本国内で量子技術を先行して社会に実装し、その後海外市場へと展開することを視野に入れています。量子技術が進化することで、これまで解決困難だった問題に新たな解決策を提供することが期待されています。このスタートアップの動向に、今後も目が離せません。
Quanmaticの基本情報
- - 会社名:株式会社Quanmatic
- - 設立:2022年10月
- - 所在地:東京都新宿区早稲田町27
- - 共同創業者:
代表取締役CEO 古賀純隆
取締役CSO 戸川望
量子技術分野における新たな挑戦が、どのような未来をもたらすのか、非常に期待が高まります。