長野県の信州型フリースクール認証制度
長野県は2024年度から、新たに「信州型フリースクール認証制度」を導入します。この制度は、増加する不登校児童生徒に向けた多様な学びの場を整備し、一定の基準を満たすフリースクールに対して認証を行い、運営経費への補助や体制支援を行うものです。この取り組みは、全国でも初の試みとなります。
フリースクール認証制度の背景
フリースクールの支援事業は他の自治体でも行われていますが、長野県の制度は認証に基づくものです。制度の設計には、フリースクール関係者や不登校経験者、その保護者が参加し、関係者の声を反映しています。
NPO法人eboardとは
NPO法人eboardは、ICT教材を開発・運営しており、2013年の設立以来、不登校の家庭や教育支援センターなどに教材や研修を提供しています。最近の調査では、利用者の約半数が不登校またはそれに近い状態にあることがわかりました。
増加する不登校の現状
文部科学省の2023年度調査によると、不登校状態にある小中学生は34万人を超え、過去最多となりました。しかし、3割の子供が相談や指導を受けていない現状があり、学校外の居場所の重要性が増しています。
eDojo(イー道場)プログラム
NPO法人eboardでは、不登校の子どもたちがつながりを持てる場を整備していくため、「eDojo(イー道場)」という研修プログラムを開発しました。このプログラムは、フリースクールや教育支援センターのスタッフを対象にしており、主要なスキルの習得を促進します。2023年度には自治体の教育支援センターを対象に実証を行っています。
信州型フリースクール研修の内容
新たに提供される信州型フリースクール研修では、受講者が自由に視聴できるオンライン研修と対面研修から成り立っています。オンライン研修は短い動画を基に構成されており、受講者は講座を観た後にワークシートを使って学びを整理します。また、講座の内容は安全管理や不登校支援、発達障害の理解など多岐にわたります。
NPO法人eboardは、子どもたちが安心して過ごし学べる環境をつくるために、今後も様々な支援を行っていきます。これにより、不登校の子どもたちが問題の解決に向けた一歩を踏み出せるような社会を目指しています。