推し活を支えるクレジットカード事情
最近、若者の間で話題の「推し活」にまつわるクレジットカードの使用実態に関する調査結果が発表されました。本調査は、若年層向けのマーケティング調査サービス『推しペディア』にて、5月26日から5月28日にかけて実施されました。対象者は、Oshicocoをフォローする推し活層の921人です。ここでは、この調査結果を元に、クレジットカードの利用状況や悩みについて考察します。
クレジットカードの使用状況
調査によると、普段の推し活でクレジットカードを使用していると答えた人はなんと半数以上に達しました。具体的には、コンサートチケットの決済やグッズ購入時にカードを利用している声が多く聞かれます。一方で、年齢や生活スタイルの影響から「利用していない」という意見も同じく半数に上る結果となりました。つまり、若いファン層の中でもクレジットカードの利用には二つの側面が存在するのです。
メインのカードが選ばれる理由
次に、利用しているクレジットカードの良い点について尋ねると、経済的メリットが高く評価されていることがわかりました。「ポイントが貯まりやすい」「年会費が無料」といった利点に対し、推し活層の80%以上が肯定的な意見を寄せています。さらに、13%のユーザーが「推しのデザイン」が施されたカードを良いと感じていることも意味深です。彼らはただの決済手段ではなく、自分の趣味や推しを象徴するアイテムとしてクレジットカードを捉えていることが読み取れます。
クレカ利用にまつわる悩み
クレジットカードへの悩みとして、「使いすぎてしまう」との回答が65%を占めました。この結果は、キャッシュレス社会の便益とその影の部分を示唆しています。金銭感覚の麻痺が問題となりつつあり、使いすぎた結果、限度額に達してしまうなどの懸念が多く寄せられました。その一方で、クレジットカードの持つ特典に対して「利用していない」と感じる人も8%ほど存在し、推し活と関連づけて利用されるべき特典の認知不足が浮き彫りになりました。
クレジットカードを持つきっかけ
「クレジットカードを持ち始めたきっかけ」という点では、社会人や大学生になった時期が多かったと報告されています。また、推し活層では約3人に1人が「推し活目的」でカードを発行していることが判明しました。チケット購入に関する事情、特に「クレジットカードでしか支払えないサイトの存在」が大きな要因として浮かび上がります。
さらに、「当選確率の優遇」を狙ったキャンペーンに魅了され新たにカードを作るファンも多いようで、これが推し活とクレジットカードの思わぬ繋がりを形成しています。また、コンビニ払いによる手数料を避けるためにカードを利用する層も少なくありません。
噂として語られる「クレカのほうがチケットが当たりやすい」という情報も、実際に信じて行動するユーザーが一定数存在することを示しています。こうした考えが推し活層に影響を与えている現実も無視できません。
推し活層をターゲットとした金融施策の必要性
今回の調査結果は、推し活を理由にクレジットカードを利用する層が一定存在することを明らかにしました。これは、金融業界にとって新たなターゲット層として推し活層に注目する必要性を示しています。彼らに対して、特典やサービスの具体的なメリットを周知する施策が求められるでしょう。
このように、推し活層が求める情報やサービスを明確にし、彼らがクレジットカードを最大限に活用できる仕掛けを積極的に打ち出せば、両者にとって有益な関係を築くことができるはずです。若者の消費行動を理解し適切なマーケティングを行うことが、今後の金融業界において重要な課題となるでしょう。
まとめ
今回の調査は、Oshicocoの調査サービス『推しペディア』によって実施されました。推し活とクレジットカードの関係性を深く掘り下げていくことで、今後の金融サービスが更に進化する可能性があることを実感しました。
推し活をする世代のニーズに向き合ったサービス提供が待たれます。