新時代の教育モデル構築へ向けた共同研究が始動
コロナ禍によって私たちの生活や働き方が急激に変化し、教育の在り方も新たな課題に直面しています。そんな中、教育界において存在感を示すKEIアドバンスとシンガポールのEdtech企業ClassDoが共同で新しい教育モデルを構築するための研究を開始しました。
教育を取り巻く状況の変化
テクノロジーの進歩に伴い、私たちが求める知識や技能の取得方法も変わってきました。従来の環境では、知識の習得は一方的な教え込みによって行われていましたが、急速に変化する社会においては「知識を更新する力」や「新しい知識を身につけるリスキル」がますます重要になっています。
このような背景を受けて、KEIアドバンスは2019年に「arsen」プロジェクトを立ち上げ、AIを活用した教育方法の開発に取り組んできました。彼らは、学習者一人一人に合った教育体験を提供するために、最先端の技術とアルゴリズムの研究を行っています。
一方、ClassDoでは学習者主体の参加型授業を提供するオンラインクラスルームを開発。これにより、生徒たちは自ら学ぶ楽しさを実感できる環境が整えられています。これらの企業が持つノウハウをもとに、両社は新たな教育モデルの形成を目指すことになりました。
共同研究の目的
この共同研究では、ClassDoが保有する豊富な学習行動データを活用し、KEIアドバンスがそのデータを分析するためのアルゴリズムを開発します。このアルゴリズムにより、学習者の非認知能力を評価し、個別最適化された学習体験を提供することを目指しています。
具体的な効果としては、教師と生徒、または生徒間での最適なマッチングが期待されています。これにより、自律型の学習が促進され、個別指導やキャリアカウンセリングにも役立つ技術となることが見込まれています。
シンガポールの教育環境との違い
シンガポールでは、2023年から小中学校での中間テストを取りやめ、通常の学習活動のデータに基づいて評価が行われるようになりました。これは、デジタルプラットフォームの導入によって、より実際の学びが評価されるようになったことを示しています。このような革新を経て、教育の幅は広がり続けています。
一方、日本においてもオンライン授業は進展していますが、依然として従来型の授業スタイルを踏襲するケースが多く、ICTの潜在力を引き出すにはさらなる努力が必要です。この点を踏まえた上で、両社は日本国内外で新しい教育モデルの必要性を認識しています。
これからの展望
共同研究を通じて開発されるアルゴリズムは、教育領域における新しい可能性を生み出すものであり、今後の教育において重要な役割を果たすことが期待されています。両社はこの新たな教育モデルを通じて、世界中の教育に貢献していく方針です。これからの教育がどのように進展していくのか、私たちも注目していきたく思います。
参考リンク:『ClassDo』について
参考リンク:株式会社KEIアドバンス(arsenプロジェクト)