兵庫県の不妊治療支援が新たなスタートを切る!NPO法人Fineの取り組み
特定非営利活動法人Fine(ファイン)は、東京都江東区を拠点にし、2004年から不妊治療を経験する人々の声を社会に届けてきました。この度、兵庫県が制定した「不妊症等に関する支援推進条例」の一環として、ひょうご仕事と生活センターの不妊治療支援アドバイザーに登録されたことをお知らせします。この取り組みは、働きながら不妊治療を行なう方々をサポートし、より良い支援制度を構築することを目的としています。
不妊治療支援アドバイザーの活動開始
Fineの活動は早速始まりました。まずは、兵庫県神戸市にある株式会社デンソーテンにて「職場みんなで学ぶ、不妊治療とやさしい配慮」と題した啓発セミナーを実施しました。このセミナーでは、不妊治療を受ける従業員がどのような状況に置かれているのか、また彼らが必要としているサポートについて具体的な事例を基に説明しました。
続いて、10月21日には加東市にあるアスカカンパニー株式会社で、不妊治療と仕事の両立に関するセミナーを行い、参加者の理解を深める貴重な機会となりました。参加者からは「この内容を知ることで職場での支援に繋げられる」との声も寄せられ、不妊治療に関する配慮が重要であるという認識が広がりました。セミナーの充実した内容は、参加者の意識を変えるきっかけとなったのです。
ワーク・ライフ・バランスフェスタ2025
さらに、12月1日には「ワーク・ライフ・バランスフェスタ2025不妊治療と仕事の両立支援フォーラム」が開催されます。このイベントでは、兵庫県や関連団体が連携し、仕事と家庭生活を円滑に両立させるためのプログラムが発表されます。特に、当法人の理事長である野曽原誉枝さんがパネルディスカッションに参加し、当事者の視点から不妊治療と仕事の両立に関する重要な話をする予定です。
不妊治療支援条例の意義
兵庫県が2025年に全国初の「不妊症等に関する支援推進条例」を制定した背景には、不妊治療を受けながらも仕事を続ける人々を社会全体で支え、治療と仕事の両立を実現するための環境を整備する必要性があります。Fineとしては、この条例の理念に基づき、企業や団体に向けての普及啓発を行い、多くの方が安心して療治と仕事を両立できる社会を目指していきます。
今後の展望
Fineは、これまでの20年以上にわたる経験をもとに、今回の不妊治療支援アドバイザーとしての活動を通じて、当事者の「声」を届ける努力を続けてまいります。今後も、兵庫県内の企業でセミナー実施や相談対応を行い、治療を行う方々が自分らしいライフスタイルを送れるような社会の実現に貢献していく意向です。特に、職場の環境改善や制度の導入を進めることで、より多くの方が安心して治療に臨むことができるサポート体制を確立したいと考えています。
Fairでは、当事者が孤立せず、安心して自分の希望を叶えることができる社会を目指して、一人ひとりの意見や経験を重視していく所存です。この声が、次の誰かの希望に繋がるように、今後も活動を広げていく予定です。