子宮頸がんとHPVワクチンについての意識調査
エムティーアイが運営するウィメンズヘルスケアサービス『ルナルナ』では、毎年女性の健康に関する意識調査を実施しています。2025年に行われた「子宮頸がんとヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンに関する意識・実態調査」は、公開された結果を通じて、女性たちの健康に対する意識の向上を促すことを目的としています。
調査概要
この調査は、2016年から毎年実施されているもので、今回は2,611名の女性から有効回答を得ました。調査は2025年3月6日から10日にかけて行われました。結果によると、子宮頸がんの知識が着実に増加していることが明らかになりました。
子宮頸がんに対する理解の深まり
2016年の調査と比較すると、子宮頸がんの原因や予防法を理解しているという回答が2~3割増加しました。特に、子宮頸がんに関する知識を持つ女性の割合が大幅に改善されています。具体的には、「名前は知っている」と答えたのは47.9%、「名前だけでなく、病気についても知っている」と答えたのは50.8%でした。これに対し、2016年にはそれぞれ61.3%、38.4%でした。
HPVワクチンの認知度
HPVワクチンについての意識を調査した結果、69.7%の女性が「子宮頸がんの原因がHPVであることを知っている」と回答しましたが、どのようなウイルスかを詳しく知っている人は43.5%にとどまりました。このデータは、HPVに関する理解が依然として不十分であることを示しています。
キャッチアップ接種の認知状況
HPVワクチンは、キャッチアップ接種という制度を通じて、接種ができなかった女性にも再度接種機会を提供しています。この制度を知っている人は、約50.7%と認知されているものの、実施期間の延長を知らない人も多いことがわかりました。
接種を迷う理由
HPVワクチンの接種を迷っている理由として、最も多く挙げられたのは「副反応が心配」というもので、68.9%の人がその懸念を示しました。この結果は、ワクチン接種の普及に向けて、信頼できる情報の提供が不可欠であることを示唆しています。特に医療現場では、副反応についての正確な情報を普及させる必要性が求まれています。
ワクチン接種の重要性
子宮頸がんは早期発見や治療が可能ながんであり、定期的な検診が非常に重要です。HPVワクチンもまた、予防の効果が確認されている重要な手段です。接種に関する正確な情報を得た上で、自分自身の健康を守るための行動が必要です。
今後の取り組み
『ルナルナ』は今後も「FEMCATION®」という考え方を通じて、健康教育の機会を提供し、女性が安心して生きることができる社会を実現するために尽力していく方針です。これにより、女性たちが健康について必要な情報を得て、正しい判断ができるようなることを目指しています。
医療現場の専門家たちもこの調査の結果に感謝の意を表しており、子宮頸がんの予防に向けた取り組みの重要性を再認識しています。これからも、子宮頸がん予防のための啓発活動が続いていくでしょう。