GeoChatが林業の安全対策に貢献
株式会社フォレストシーが開発した通信デバイス「GeoChat(ジオチャット)」が、全国森林組合連合会の「緑の雇用」研修教材に2025年4月から掲載されることが決まりました。この取り組みは、林業の担い手を育成することを目的としており、研修を通じて、労働者が安全に作業できる環境の構築を図ります。
GeoChatとは?
GeoChatは、携帯電話の電波が届かない地域でもテキストメッセージやSOS信号、位置情報を送受信することができる端末です。この機能により、林業現場での緊急連絡や位置情報の共有がスムーズになり、現場での安全性が大いに向上します。スマートフォンの専用アプリとも連携しており、特別な音声通話はできませんが、情報のやりとりを可能にします。
このデバイスは、「GEO-WAVE」という独自の通信規格を採用しており、LPWAの中でも高出力の陸上移動局無線を利用しています。これにより、携帯圏外でも通信ができる特異な仕組みが実現されています。
フェーズフリーの活用
GeoChatは、地域の通信インフラの構築にも寄与します。「フェーズフリー」とは、日常的な利用と非常時の利用の境を取り払うという考え方です。災害時に特別な設備を用意するのではなく、日常的に使用している通信インフラを非常時にも活用できるのです。この理念に則り、GeoChatは普段の生活から災害時まで、幅広い状況で役立つことを目指しています。
地域防災EXPOへの出展
さらに、フォレストシーは2025年7月2日から4日まで東京ビッグサイトで開催される「自治体・公共Week2025 地域防災EXPO」に出展します。ここではGeoChatをはじめとした製品が紹介され、特に山間部での実用例について、大型ジオラマを使って視覚的に理解できるよう展示を行う予定です。
また、来場登録が必要なため、入場用バッジ登録フォームを通じて事前に登録することが求められます。
まとめ
GeoChatの研修教材への採用は、林業の安全対策に大きな影響を与えることが期待されています。林業に従事する人々にとって、この独自の通信技術は、今後の安全で効率的な作業に欠かせない要素となるでしょう。地域の連携や防災意識の向上にもつながる新しいステップとして、この取り組みに注目が集まります。