TD SYNNEX、イートンとのパートナーシップ締結で電力管理市場に参入

TD SYNNEXとイートンとのパートナーシップの意義

TD SYNNEX株式会社が、インテリジェント電力管理のグローバルリーダーであるイートンとパートナーシップを締結したことを発表しました。この提携により、2025年9月から両社は共同で電源・エネルギー管理製品を展開する旨が発表されています。今回のパートナーシップは、デジタル化やAIの導入が進む中、ITインフラの電力消費が急増する現状を受けたものです。特に、電力消費量は過去10年で3倍に増加しており、今後も持続可能な電力管理は企業の成長に不可欠な要素となっているのです。

背景と電力管理の必要性

世界中でICT機器の普及が加速し、クラウドサービスの利用も増加しています。その結果、日本国内のデータセンターにおける電力消費は、2015年から2025年にかけて約2.5倍に増加する見込みです。この急激な増加は、企業が保有するITインフラの稼働規模が大きくなり、データセンターの需要も高まっています。特に、生成AIやGPUを活用したシステムの増加に伴い、電力効率の見直しや、無停電電源装置（UPS）の導入が急務とされています。そのため、TD SYNNEXはイートンと提携し、幅広い電力管理のニーズに応える製品提供を目指しています。

イートン製品の特徴

TD SYNNEXが取り扱うイートン製品には、無停電電源装置や配電ユニット、統合電源管理ソフトウェアが含まれます。特に注目すべきは、日本市場専用モデルの「Eaton 9PX J UPS」で、国内の多様な電源環境に適応可能です。これにより、エッジIT、医療機関、さらには教育機関や産業機器など、さまざまなニーズに柔軟に対応できるようになります。また、イートンの技術により、バッテリーの寿命が最大で2倍延びることが可能になるなど、省エネと信頼性を両立させた設計がなされています。

TD SYNNEXの支援体制

TD SYNNEXは、今回のパートナーシップを通じて、イートン製品の導入をスムーズに進めるための支援体制を強化します。具体的には、製品トレーニングや販促支援、営業同行によるサポートなどが提供されます。また、TD SYNNEXは多様なITソリューションと連携した提案を行うことで、顧客のビジネスの安定稼働に貢献していく方針です。

イートンの市場展開

イートンは、環境保護を重視した電力管理企業であり、我々のビジネスにも持続可能性が求められる現代において、彼らの技術と製品が重要な役割を果たします。イートンのバイスプレジデントであるジミー・ヤム氏も、AIやスマートテクノロジーが進化する日本市場での協力を楽しみにしているとコメントしています。

まとめ

TD SYNNEXとイートンの提携によって、電力管理の重要性が増す現代において、企業は持続的な成長を目指すための最適なソリューションを手に入れることが期待されます。これにより未来のビジネス環境における電力消費の効率化と持続可能性が向上し、安定したITインフラの確立へとつながるでしょう。例えば、2025年9月に行われる「TD SYNNEX Inspire Japan 2025」では、イートンが初出展し、その製品の魅力と導入価値を広く発信する機会も設けられる予定です。