フラメンコの新境地を体感『ANTIPODAS』来日公演の魅力

フラメンコの新たな風『ANTIPODAS』来日公演

2023年7月14日と15日の2日間、東京杉並公会堂小ホールにて、フロレンシア・オスによるフラメンコ作品『ANTIPODAS』が上演されます。主催は、スペインのフラメンコの最新の動向を日本に紹介するDESEADO（デセアード）です。

フラメンコ・コンテンポラリーの進化

近年、スペインでは伝統を踏襲しつつ、新たな芸術表現を求めるフラメンコ・コンテンポラリーが台頭しています。若手アーティストたちは、独自のスタイルで挑戦を続け、従来の枠を超えた実験的な作品を発表しています。フロレンシア・オスの『ANTIPODAS』もその一つであり、彼女自身が誇る卓越した才能を存分に発揮しています。

双子姉妹の共演

この作品は、フロレンシア・オスとその双子の姉妹、イシドラ・オリアンの2人だけで構成されています。フラメンコダンスとチェロ、そして歌声によって織り成す舞台は、まさにこのデュオのアートと言えるでしょう。フロレンシアは、2021年にヘレスのフラメンコ・フェスティバルで発表した初のソロ作品『ANTIPODAS』で新人賞を受賞、その後も国内外で高い評価を受け続けています。

二重性の探求

『ANTIPODAS』は、“ドッペルゲンガー”や「分身」といったテーマを通じて、自己の二重性やアイデンティティを探求する内容となっています。タイトルは「対蹠地」を意味し、二つの存在の関係性を象徴しています。フロレンシアとイシドラの間に流れる深い絆は、舞台上に不思議な化学反応を生み出し、観客を惹きつけます。