愛媛県今治市は、1,300名を超える職員を対象に経費精算システム「楽楽精算」を導入しました。このシステムは株式会社ラクスが提供するもので、今後の業務効率化を期待されています。
アナログな業務の課題
今治市では、従来の旅費管理システムを用いて職員の旅費を管理していましたが、事前の申請審査には18時間以上の手間がかかり、月間で約100時間を超える作業負荷がかかっていました。また、2025年に施行予定の国家公務員の旅費関連法律の改正が控えており、従来のシステムでは対応が困難だったため、業務が逼迫する危機感があったのです。そこで、今治市の総務部が主体となり、新たなシステムの導入を検討するプロジェクトを立ち上げました。
土台づくりのための課題解決
プロジェクトの実施にあたって、2つの主要な障壁に直面しました。
1. 費用対効果の提示
新システム導入には効果を示す必要がありました。業務効率化による作業時間や人件費の削減、内部統制の強化からその必要性を明確に説明し、予算を確保することができました。
2. 条例の改正
今治市の旅費に関する条例の改正は、新システム導入の前と後に2段階で進められました。現行のシステムでは実費精算が難しかったため、2025年に施行される法律に基づく内容の一部を先行して改正した後、新システム運用開始に向けて残りの改正を行いました。
スムーズな運用と成果
「楽楽精算」の特長は、ユーザビリティの高さにあります。職員が直感的に操作でき、自治体特有の課題にも対応しました。さらに、ラクスからの設定代行サービスと試験運用の実施によって、スムーズに運用できる体制が構築されました。
ここでの試験運用は、過去の教訓を生かして実施され、職員の混乱を未然に防ぎ、大きな問題なく本運用へ移行できました。導入後、審査業務にかかる時間が年間約150時間削減される見込みであり、職員たちは業務負荷を軽減され、より重要な業務に専念できるようになりました。
また、これまで問い合わせが多かったが、職員が自主的にシステム上で解決できる環境を整えたことで、問い合わせ数が減少。申請者はルールブックを確認する必要がなく、画面の指示に従って申請できる環境が整いました。
今後の展望
今治市では、今回のシステム導入を通じて多くの職員の業務が効率化され、その結果、より多くの時間を本来の業務に割けるようになったと実感しています。今後は、バックオフィス業務のDXを進め、スマート自治体の実現に向けて取り組んでいく意向を示しています。これにより、住民サービスと都市機能の向上に寄与できればと考えています。
「楽楽精算」とは
「楽楽精算」は、累計導入社数が20,000社を超えるクラウド型経費精算システムです。AI技術を駆使し、経費処理における申請から承認、精算までのプロセスを一元管理し、業務の効率化を促進します。自動化された領収書の取り込みや、不備チェック機能は、ヒューマンエラーを防ぐための強力なツールとなっており、全国の自治体や企業でも高い評価を受けています。