非純正バッテリーの危険性
2024-06-27 13:25:51

「低価格・高リスク」な非純正バッテリーの危険性:火災や怪我のリスク、メーカーの対応、リコール情報などを徹底解説

「低価格・高リスク」な非純正バッテリーの危険性:火災や怪我のリスク、メーカーの対応、リコール情報などを徹底解説



近年、私たちの生活に欠かせない存在となった「リチウムイオン電池搭載製品」。電動アシスト自転車、電動工具、掃除機など、様々な製品に搭載されています。しかし、その一方で、安価な「非純正バッテリー」による火災事故が後を絶ちません。

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)によると、2014年から2023年までの10年間で、非純正バッテリー関連の事故は235件発生し、そのほとんどが火災事故でした。中には建物が全焼するほどの深刻な事故も起きています。

本記事では、非純正バッテリーがなぜ危険なのか、そのリスクや見分け方、具体的な事故事例、メーカーの対応、リコール情報などを詳しく解説していきます。

非純正バッテリーとは?



非純正バッテリーとは、機器本体のメーカーとは別の事業者から販売されているバッテリーのことです。機器本体のメーカーは、そのバッテリーの設計や品質管理に一切関与していません。純正品と似た形状をしていることが多く、「互換バッテリー」や「純正充電器対応」などと表示されている場合がありますが、中には安全対策や品質管理が不十分な製品も含まれています。

非純正バッテリーが危険な理由:3つのリスク



非純正バッテリーは、純正品に比べて価格が安いというメリットがある一方で、以下のようなリスクも潜んでいます。

1. 設計上の問題による安全保護装置の不備

非純正バッテリーの中には、過充電や異常発熱時に安全保護装置が正常に作動しないものがあります。安全対策が適切なバッテリーでは、すべてのリチウムイオン電池セルが決められた電圧で充電されるよう監視されていますが、非純正バッテリーでは、電圧の監視が不十分なために、過充電状態となって発火する危険性があります。

2. 品質管理の不足による製造上の問題

非純正バッテリーの中には、製造時の品質管理が不十分で、電池内部に異物が混入していたり、電気回路の部品に不良品が使われていたりする製品があります。このような製品は、使用中や充電中に発火事故が発生する可能性があります。

3. 事故発生時の対応や補償が受けられない可能性

非純正バッテリーを販売した事業者と連絡が取れない場合や、連絡が取れたとしても対応を行ってくれなかったり、日本語が通じなかったりするケースがあります。また、非純正バッテリーでの事故の場合、機器本体のメーカー側からの対応や補償も受けられない可能性があります。

非純正バッテリーによる具体的な事故事例



NITEに寄せられた事故情報から、具体的な事例を紹介します。

事例①:電動アシスト自転車
- 事故発生年月:2019年4月(兵庫県)
- 事故内容:ネット通販で購入した電動アシスト自転車用バッテリーを充電中に発火し、床を焼損した。
- 事故原因:非純正バッテリーの内部で短絡が生じて異常発熱したものと考えられる。
事例②:充電式電動工具
- 事故発生年月:2020年4月(岐阜県)
- 事故内容:ネット通販で購入した充電式電動工具用バッテリーを充電中に異音がして発火し、周辺を焼損し火傷を負った。
- 事故原因:非純正バッテリーの保護回路基板の設計不良により、充電中のすべてのリチウムイオン電池セルの電圧を検知することができず、一部のセルが過充電状態となって異常発熱したものと考えられる。
事例③:充電式掃除機
- 事故発生年月:2023年9月(兵庫県)
- 事故内容:ネット通販で購入した充電式掃除機用バッテリーを機器に取り付けた状態で保管していたところ、突然作動するとともに出火した。
- 事故原因:非純正バッテリーの保護回路基板が異常発熱して出火したものと考えられる。

非純正バッテリーのリスクを回避するために:メーカーの注意喚起とリコール情報を確認する



非純正バッテリーのリスクを回避するためには、以下の点に注意する必要があります。

バッテリーを取り付ける機器本体のメーカーのホームページを確認する
- メーカーによっては、非純正品に関する注意喚起を掲載している場合があります。
* リコール対象製品ではないか確認する
- 過去には、非純正バッテリーが原因でリコールが行われた事例があります。
- 消費者庁のリコール情報検索サイトや「NITE SAFE-Lite」で、使用しているバッテリーがリコール対象になっていないか確認しましょう。

まとめ:非純正バッテリーは安価なだけではない!安全性を最優先に考えよう



非純正バッテリーは、純正品に比べて価格が安いという魅力がある一方、火災や怪我などのリスクも潜んでいます。安価な製品に飛びつくのではなく、安全性を最優先に考え、信頼できるメーカーの純正品を使用するか、品質管理がしっかりしていることが確認できる非純正バッテリーを選ぶようにしましょう。


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