IEC 62443制御システムセキュリティ規格の英・日対訳版が発行されました

IEC 62443制御システムセキュリティ規格の新刊発行

2025年9月1日、一般財団法人日本規格協会は「IEC/PAS 62443-2-2 Ed. 1.0:2025（英文版）」とその邦訳版を発行しました。本書は産業用オートメーションおよび制御システムにおけるセキュリティ保護スキームを網羅しています。

IEC 62443シリーズとは

IEC 62443シリーズは、OT（オペレーショナルテクノロジー）環境のセキュリティ向上を目的とした国際的な標準として認識されています。これはISA（国際自動制御学会）とIEC（国際電気標準会議）という2つの専門団体によって共同で開発されています。このシリーズは、特に産業用オートメーションにおけるセキュリティ基準を確立し、企業の情報システムを保護するための規範を提供しています。

新たな規格の概要

新たに発行された「IEC/PAS 62443-2-2 Ed. 1.0:2025（邦訳版）」は、セキュリティ保護スキーム（SPS）として知られる一連の技術的、物理的、およびプロセス的な対策についてのガイドです。44ページの英語版は56,980円、94ページの邦訳版は102,564円で提供されています。

この規格は、セキュリティ対策の開発、確認、運用、および保守に関する詳細な手順を規定しており、企業が安全な運用を維持するための重要な資料となっています。

追加の関連規格

IEC 62443シリーズには他にも関連する規格があります。以下はその一部です：

- IEC/TS 62443-6-2 Ed. 1.0:2025（邦訳版）

「産業用オートメーション及び制御システムのセキュリティ－第6-2部」は、セキュリティ評価手法について詳述しており、価格は英語版74,277円、邦訳版137,313円です。

- IEC/TS 62443-6-1 Ed. 1.0:2024（邦訳版）

こちらはIEC 62443-2-4の評価方法論を明示しており、英語版83,435円、邦訳版142,560円で販売されています。

これらの規格は企業にとって、オートメーションのセキュリティ評価を効果的に行うための貴重なリソースです。特に、IACS（インダストリアルオートメーションと制御システム）の保護に関連する要件を遵守する際に役立ちます。