福岡発の新技術がクレーン作業の安全を向上
株式会社リグニオが、豊鋼材工業株式会社及び株式会社東研機械製作所と共同で開発した「人協調AIクレーン安全作業支援システム」が、いよいよその実証実験を2025年1月から福岡県京都郡の苅田工場でスタートします。これは、クレーン作業における安全性の向上を目指した画期的な取り組みです。
システムの概要と特徴
この支援システムは、クレーンに搭載されたカメラとLIDAR(Light Detection and Ranging)技術を使用し、地上作業の状況をリアルタイムでモニタリングします。AIを活用して、タスクの安全性を解析し、危険を検知した際には地上作業者にアラートを発信します。さらに、管理者には解析結果のスコアを提示することで、作業の安全度を定量的に把握できるようになります。
具体的には、作業者の行動が危険であれば即座に警告が出され、逆に安全な行動をとっている場合には高スコアが与えられる仕組みです。このシステムにより、クレーン作業の安全基準が一層高まることが期待されています。
業界の課題へのアプローチ
クレーンを使用した作業は常に危険が伴い、特にクレーンの真下で作業する地上作業者の安全確保は重要課題です。従来のQC活動や事故報告書に基づく安全教育だけでは限界がありました。新たなAI支援システムは、危険行動をリアルタイムで抑止することが可能となることで、安全文化の根付いた現場の構築が期待されています。
AIと人間の協調による安全確保
本システムの大きな特徴は、「人協調AI」というコンセプトです。熟練した作業者の視点を基にAIが危険行動を評価し、アラートを発信する事で、新人作業者に対しても適切な安全教育を行うことができます。クレーンを用いた鋼板取り扱い作業は自動化が難しいため、AIと人が共存する形で安全を追求することがこのシステムの目的です。
未来への展望
「人協調AIクレーン安全作業支援システム」は、2026年度に商業化を予定しており、業界全体の安全性を高める一助となることでしょう。このような取り組みが進むことで、更なる作業環境の改善が期待されています。福岡を拠点に、新たな安全技術が現場に導入されることに、今後の進展が注目されます。
株式会社Regnio
所在地:福岡県福岡市中央区警固2-2-23ウイングコート警固 601
代表者:中野雅俊
URL:
regnio.co.jp
お問い合わせ:
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