SLASH VISIONがToken 2049に登壇
シンガポールに本社を構えるSLASH VISION PTE. LTD.は、近日行われたToken 2049サイドイベント「OSL PayFi Rewrite」において、COOの中本が登壇し、シンガポール市場での事業開発について語りました。このイベントは、OSL Globalが主催し、「次世代の決済ネットワークとデジタル資産統合」というテーマで、多くの業界リーダーが集まりました。
日本が抱える金融システムの課題
中本は、シンガポールの市場関係者に対し、日本の暗号資産市場が抱える具体的な課題を提示。その中で、特に注目すべき点は、日本の金融システムが極めて高度であるにもかかわらず、国民の資産がほとんど増えないという現実です。最近、銀行の預金金利は増加していますが、依然として低金利であり、インフレを考慮すると実質的な資産価値は減少していく一方です。
短期的インセンティブからの脱却
一般的に、PayPayやクレジットカードなどが提供するポイント還元は、消費を促すための施策に過ぎず、根本的な資産減少の問題を解決するものではありません。これに対抗する形で、SLASH VISIONは「米ドル連動ステーブルコインによる高利回り」という新しい金融的インセンティブを提示しています。これによって、国民はステーブルコインへの移行を真剣に考慮する理由が生まれ、資産形成に向けた根本的な解決策となる可能性があります。
ユーザー体験の向上
さらに、中本はマスアダプションを実現するためには、技術の先進性だけでは十分ではないとし、Web3の複雑さを隠す「抽象化」の重要性を強調しました。一般ユーザーはブロックチェーン技術やトークンの取引過程に興味を持たず、彼らが求めるのは簡潔でわかりやすい結果です。具体的には、「このアプリに10万円を入れたら、年利4%で増え、そのお金を使える」というシンプルな体験を提供することこそが求められています。
日本市場における機会
日本の市場は、規制整備が進むことで、長らく手付かずの巨大な資本プールが開かれようとしています。現在、世界第3位の金融市場である日本では、個人金融資産の大半が低利回りの金融商品にとどまっています。この状況は、グローバルな投資機会から隔離された資本が存在することを意味し、SLASH VISIONにとっては絶好の市場参入のチャンスです。
普及戦略の適用
ステーブルコインが普及するパターンは国によって異なり、日本のような金融先進国では、必要性よりも「より良い選択肢」を提示することがカギとなります。ユーザーに対し、「今のままでも困らないが、圧倒的にお得で資産が増える」という提案を行うことが不可欠です。このようなアプローチにより、SLASH VISIONは市場での競争優位性を高め、投資家や一般生活者がシームレスにグローバルな金融流動性にアクセスできるようなサービスを提供することで、市場における影響を拡大していくことを目指しています。
OSL PayFi Rewriteの意義
「OSL PayFi Rewrite: Building Trust for Next-Gen Payments」は、デジタル資産市場が成熟する中、コンプライアンスや決済インフラの重要性が増していることを背景に開催されました。このイベントは、銀行や決済、Web3のリーダーが集まり、PayFiの未来に関する様々な課題について活発に議論されました。SLASH VISIONは、今後もこのような領域で積極的に活動していく意向を示しています。
企業情報
SLASH VISION PTE. LTD.は2023年7月に設立され、クリプトクレジットカード『Slash Card』の開発・提供に取り組んでいます。位置するシンガポールで、新たな金融体験の創造を目指し続けるSLASH VISIONは、今後の市場展開にも期待が寄せられています。